雑沓ひとごみ)” の例文
旧字:雜沓
あまり後ろから押し付けられる息苦しさに、時々背伸びをしようとしたり、肩を揺す振らうとして見るが、立錐の余地もない雑沓ひとごみで、殆んど身動きが出来ぬ。まるで枷を篏められたやうである。
Dream Tales (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)