“此際”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
このさい95.0%
こゝ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞ平岡と事を決する前は、麺麭パンために働らく事をうけがはぬ心を持つてゐたから、あによめ贈物おくりものが、此際このさい糧食としてことに彼にはたつとかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ついては、少し思う仔細もあるので、此際このさい私の配下に属する色々な事業や、私の田地でんち、私の漁場などを、一巡して見たいと思う。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
と言つて、すこし調子を変へて、『御承知の通り、選挙も近いてまゐりました。どうしても此際こゝのところでは貴方に助けて頂かなければならない。 ...
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
何と申したつて、事実は事実ですから情ない。もし私が今度の選挙に失敗すれば、最早につちもさつちもいかなくなる。どうしても此際こゝのところでは出るやうにして頂かなければならない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)