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懽
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よろこ
ふりがな文庫
“
懽
(
よろこ
)” の例文
そこで七郎が来たが、二人の意気がしっくりあっていて二人ともひどく
懽
(
よろこ
)
びあった。武は七郎に金を贈ろうとした。
田七郎
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
志貴皇子
(
しきのみこ
)
の
懽
(
よろこび
)
の御歌である。一首の意は、巌の面を音たてて流れおつる、滝のほとりには、もう
蕨
(
わらび
)
が萌え出づる春になった、
懽
(
よろこ
)
ばしい、というのである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
太
(
いた
)
くもこの弁論に感じたる彼の妻は、
屡
(
しばし
)
ば直道の顔を
偸視
(
ぬすみみ
)
て、あはれ彼が
理窟
(
りくつ
)
もこれが為に
挫
(
くじ
)
けて、
気遣
(
きづか
)
ひたりし口論も無くて止みぬべきを想ひて
私
(
ひそか
)
に
懽
(
よろこ
)
べり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
孫はそこで阿宝を親しく迎えて結婚したが、二人は互いに世を隔てて逢った人のように
懽
(
よろこ
)
んだ。
阿宝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
老いたる役員はわが子の出世を
看
(
み
)
るがごとく
懽
(
よろこ
)
べり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
独
(
ひと
)
り宮のみは騒げる
体
(
てい
)
も無くて、その
清
(
すずし
)
き
眼色
(
まなざし
)
はさしもの金剛石と光を争はんやうに、
用意深
(
たしなみふか
)
く、
心様
(
こころざま
)
も
幽
(
ゆかし
)
く振舞へるを、崇拝者は益々
懽
(
よろこ
)
びて、我等の慕ひ参らする
効
(
かひ
)
はあるよ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
かくと聞くより、
盲人
(
めしい
)
は飛立つばかりに
懽
(
よろこ
)
びぬ。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
増
(
ま
)
して、俺が今死ねば、
忽
(
たちま
)
ち何十人の人が助り、何百人の人が
懽
(
よろこ
)
ぶか知れん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
懽
漢検1級
部首:⼼
20画
“懽”を含む語句
懽恋
懽愛