阿宝あほう
粤西に孫子楚という名士があった。枝指のうえに何所かにぼんやりしたところがあったから、よく人にかつがれた。その孫は他所へ往って歌妓でもいると、遠くから見ただけで逃げて帰った。その事情を知ったものがうまくこしらえて伴れてきて、歌妓をそばへやって …