“諢名”の読み方と例文
読み方割合
あだな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう顔がありそうなものだと見上げても、まだ顔はその上の方にあるというので、人々は彼れを「まだか」と諢名あだなしていたのだ。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
壁代かべしろのやうな焔を後にして、娘の肩にすがつてゐるのは、堀河の御邸に繋いであつた、あの良秀と諢名あだなのある、猿だつたのでございますから。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
元義は片足不具なりしため夏といへどもその片足に足袋たび穿うがちたり。よつて沖津の片足袋といふ諢名あだなを負ひたりといふ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)