“より”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨリ
語句割合
21.4%
15.7%
15.1%
6.9%
6.3%
3.8%
3.1%
3.1%
2.5%
1.9%
1.9%
1.9%
四里1.3%
余里1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
1.3%
0.6%
与里0.6%
0.6%
八粁0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
方言0.6%
紙縒0.6%
近邇0.6%
集合0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なあに、これだって、人が見れば、山出しの下男だろうと思うから心配はない。それよりも、うでによりをかけて、沖へ漕いでおくれ」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
土佐の板垣一派の仕事を木葉微塵こっぱみじんにして帰るべく腕によりをかけて来たものであったが、それでは持って生れた彼一流の正義観が承知しなかった。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これを腰にさげて居れば犬が怖れてよりつかぬというて、大きな豹だか虎だかの皮の巾着を貰ったので、それを腰にぶらぶらと下げて歩いたが
少年時代 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「どうしたせてんのか、そんだられかんぜんよりこせえてやつかれえ」ぢいさんがさらにいつたとき返辭へんじがなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この時にあたってヒューゲノー党のよりて以てたのみとなせし唯一の人物はナバールの大公ヘンリーなりき、彼とし若くして武勇に富み
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
わたしは千葉の者であるが、馬琴ばきんの八犬伝でおなじみの里見の家は、義実よしざね、義なり、義みち実尭さねたか、義とよ、義たか、義ひろ、義より、義やすの九代を伝えて、十代目の忠義ただよしでほろびたのである。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かくまおくでう三河町に浪宅致す山口惣右衞門の白状なりとあびせかけよりては如何の筋合すぢあひ之有これあり渠等かれら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
細長い大きな部屋の一隅にホロホロと暖炉ストーブを焚いて深いより椅子に埋まっていた老人は、私を見ると杖を挙げて
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
右泉口米津より乗船。
坂本竜馬手帳摘要 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)
れば我輩のよりもって頼む所は横浜にある外国人居留地の安全なるに若くものなしとて、該地に居を移す者日に多く、府民もまたこの例にならうて皆横浜に走り、浜の市中すでに充満して
故社員の一言今尚精神 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
んの生命を掻払かっぱらいさえすりゃ、お孝とのよりが戻って、早い話が旧々もともと通り言うことを肯いて、女が自由になる見込さえあればですだ、それこそ、お前んが国手でも、神でも、仏でも
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
上方へ行つて惡事を重ね、近頃江戸へ歸つて來たと言つて執拗しつこく昔のよりを戻すやうに言つて來ましたが、私は相手にしなかつたので、私にいやがらせをするつもりで、そんな芝居を打つたんです
すなはちその直徑ちよつけい東西とうざい四里より南北なんぼく五里ごりおよび、こゝに阿蘇あそ一郡いちぐん四萬しまんひとまつてゐる。たゞ噴火ふんかはこの火口かこう全體ぜんたいからおこつたのではなく、周圍しゆうい土地とち陷沒かんぼつによつてひろがつたものだといふ。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
滔々たう/\たる水路すゐろ五百余里よりながれて東海に入り、巨濤こたうに千たうし風波に万てんすれども断折だんせつ砕粉さいふんせず、直身ちよくしん挺然ていぜんとして我国の洋中おきなかたゞよひ、北海の地方にちかより、椎谷しひや貧民ひんみんひろはれてはじめて水をはな
中津藩はすでにこの偶然の僥倖ぎょうこうよりて維新の際に諸藩普通のわざわいまぬかれ、爾後じごまた重ねてこの僥倖を固くしたるものあり。けだしそのこれを固くしたるものとは市学校の設立、すなわちこれなり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そこは懲々こり/″\だよと口の内で云って、こちらへおいでとあごで招いて居ると、やがて来のは同じ年配で、御召の大縞の上着に段通だんつう織の下着、鼠緞子どんすの帯を締め、芸子潰しに銀のあばれよりという扮粧こしらえ
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
さればむかしよりちゞみは此国の名産めいさんたりし事あきらけし。あんずるに、むかしの越後布は布の上ひんなる物なりしを、後々のち/\次第しだいたくみそへて糸によりをつよくかけてあせしのためしゞまおりたるならん。
ジャクモンが『一八二八より三二年印度紀行ウオヤージ・ダン・ランド』一にジャグルナット行の巡礼葉竹の両端に二つ行李こうり附けてにない行李ごとに赤布片を付ける、林中の虎をおどすのだとあるが、そんな事でく事か知らん。
ちいさなちいさな小かにだのふぐだのをより出してくれる、しわ自来也じらいやの、年代のついたいさみの与三じい
より四の橋いたる一の橋 明治四十一年十二月二十九日開通
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
より一ノ橋いたる赤羽橋 明治四十二年六月二十二日開通
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
造次ぞうじ何ぞ曾て復讎を忘れん 門によりこびを献ずこれ権謀 風雲帳裡無双の士 歌舞城中第一流 警柝けいたく声は沉む寒堞かんちようの月 残燈影は冷やかなり峭楼しようろうの秋 十年剣を磨す徒爾とじに非ず 血家血髑髏を貫き得たり
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
この文明開化の世の中にだね、ラ・コートから、頂上まで、わずか八粁より十粁ごりの道中に二日もかかって、おまけによちよちと四本の手足を使って這い廻るなんてのは進化の逆行だわよ。
周章あわてゝ顔を背けて後の障子へよりかゝったが、すぐとまた見たくなってそれとなく見るに、自分が向うを見ながら向うが見るようで自分が恥かしく、目も鼻も口もたゞ何だか好い女におもわれて
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
何故なにゆゑ御前様おんまへさまにはやうの善からぬわざよりに択りて、折角の人にすぐれし御身を塵芥ちりあくたの中に御捨おんす被遊候あそばされさふらふや、残念に残念に存上ぞんじあげまゐらせ候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
其の袋を取ってぱっと投げますると、風が這入って袋のよりが戻ったから、中からブウンと蚊が飛び出しました。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
……主君とのの御気象が、大公儀へは余程、大袈裟に聞こえていると見えてのう。この程、大阪乞食の傀儡師くぐつまわしや江戸のヨカヨカ飴屋、越後方言より蚊帳かちょう売りなぞに変化へんげして、大公儀の隠密が入込みおる。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
みなの目が好奇に光るまえで、左膳、紙縒よりを戻して大声に読みあげた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
丑松はまた機関車近邇よりの一室をえらんで乗つた。思はず其処に腰掛けて居た一人の紳士と顔を見合せた時は、あまりの奇遇に胸を打たれたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「組合の集合よりじゃろ。毎晩のごと、やっとる。……危いけ、夜は気をつけるごと、よういうてはあるが、……」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
ばんに、よりがもどってきたら、こうとおもいましたが、いざそのときになると
大きなかしの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)