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寄
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より
ふりがな文庫
“
寄
(
より
)” の例文
既に我が身に引請んとするを
暫時
(
しばし
)
と引留千太郎進み
寄
(
より
)
否々
(
いへ/\
)
久八にては御座らぬと言んとするを
押留
(
おしとゞ
)
め
尻目
(
しりめ
)
に
懸
(
かけ
)
て夫と
無
(
なく
)
知らする忠義の
赤心
(
まごころ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これを腰にさげて居れば犬が怖れて
寄
(
より
)
つかぬというて、大きな豹だか虎だかの皮の巾着を貰ったので、それを腰にぶらぶらと下げて歩いたが
少年時代
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
其方
(
そちら
)
に
思
(
おも
)
ひ
寄
(
より
)
もあらば
言
(
い
)
つて
見
(
み
)
て
呉
(
く
)
れとてくる/\と
剃
(
そり
)
たる
頭
(
つむり
)
を
撫
(
な
)
でゝ
思案
(
しあん
)
に
能
(
あた
)
はぬ
風情
(
ふぜい
)
、はあ/\と
聞
(
きゝ
)
居
(
ゐ
)
る
人
(
ひと
)
は
詞
(
ことば
)
は
無
(
な
)
くて
諸共
(
もろとも
)
に
溜息
(
ためいき
)
なり。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寄
(
より
)
つく処もなくなって、一人は職人として、一人は註文取として、夫婦で築地の方の或洋服店へ住込むことになったのは
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
この路を去る十二三町、停車場
寄
(
より
)
の海岸に、石垣高く松を
繞
(
めぐ
)
らし、廊下で
繋
(
つな
)
いで
三棟
(
みむね
)
に分けた、門には新築の長屋があって、手車の車夫の控える
身上
(
しんしょう
)
。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ただそこここと見廻している
斗
(
ばか
)
りでしたが、「モット側へおより」と徳蔵おじにいわれて、オジオジしながら二タ足三足、奥さまの
御寝
(
おやすみ
)
なってるほうへ
寄
(
より
)
ますと
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
さるにても此まゝにてむすめごが
死
(
うせ
)
給はゞ我が命をめされ候へ、こゝにをられ候人々こそよき
証人
(
しようにん
)
なれといひつゝ、
赤裸
(
あかはだか
)
になりて
髪
(
かみ
)
をもさばき井のもとにはしり
寄
(
より
)
したゝかに水を
浴
(
あび
)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
歌ひながらに恋人は、飛ぶ蜂の
翅
(
つばさ
)
きらめく光のかげ、暮方の食事にと、庭の垣根の
果実
(
くだもの
)
と、白きパン、牛の乳とを
準
(
ととの
)
へ置きて、いざや、
寄
(
より
)
添ひて坐らんと、わが身のほとりに進み来ぬ。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「な、何を、
寄
(
より
)
合いじゃアあるめえし、人の名前をならべているんだ」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
家の娘お
浅
(
あさ
)
の小花さんが待つてお
出
(
いで
)
なれば帰にはお
寄
(
より
)
でせうねといふを
後
(
うしろ
)
に聞きて、朝倉に
来
(
こ
)
しは
点燈頃
(
ひともしごろ
)
なり、こちらは一中を二段まで聞かせられ、夕飯もそのまま済ました処、本人の兼吉のみか
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
焼野
(
やけの
)
の
雉子
(
きぎす
)
、
夜
(
よる
)
の鶴、
錆田
(
さびた
)
の雀は子をかばう。いわんや、鯨は魚の長。愛情の深さはまたなかなか。……さて、皆々さま、これなるは、
突
(
つき
)
鯨の
寄
(
より
)
鯨の
流
(
ながれ
)
鯨のとそんな有りふれた鯨ではござりませぬ。
顎十郎捕物帳:19 両国の大鯨
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
申分の無い
可
(
よ
)
い
形
(
ポーズ
)
で、話して歩いている間中、私に腕を
抱
(
か
)
い込んだり、私の肩へ手を置いたり、私の胸へ
寄
(
より
)
かかったり、絶えずコクコク
頸
(
うなず
)
いて、私の話へ合槌を打ったり、同情して眉をひそめたり
奥さんの家出
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
又「じゃア帰りには
屹度
(
きっと
)
お
寄
(
より
)
なすって」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
でもいつかお年がお
寄
(
より
)
になって
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
望
(
のぞみ
)
立身を
心懸
(
こゝろがけ
)
候
心底
(
しんてい
)
には候はず左樣の存じ
寄
(
より
)
あらば何とて今日御役宅へ
御密談
(
おみつだん
)
に參り可申や
配下
(
はいか
)
の身として
御重役
(
ごぢうやく
)
の
不首尾
(
ふしゆび
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其方
(
そちら
)
に思ひ
寄
(
より
)
も有あらば言つて見てくれとてくるくると
剃
(
そり
)
たる
頭
(
つむり
)
を撫でて思案に
能
(
あた
)
はぬ風情、はあはあと聞ゐる人も詞は無くて
諸共
(
もろとも
)
に
溜息
(
ためいき
)
なり。
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
業平朝臣
(
なりひらあそん
)
の(名にしおはゞいざこととはむ)歌の心をまのあたり、鳥の姿に見たいと言ふ、花につけ、月につけ、をりからの
菊
(
きく
)
紅葉
(
もみじ
)
につけての
思
(
おも
)
ひ
寄
(
より
)
には相違あるまい。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ともあれあの子も両親の手で育てられまするに、つまらぬ事を思ひ
寄
(
より
)
まして、貴君にまで
嫌
(
い
)
やな事を御聞かせ
申
(
まをし
)
ました
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
指
(
さゝ
)
れぬ私し
勿々
(
なか/\
)
以て
然樣
(
さやう
)
成事
(
なること
)
思ひ
寄
(
よら
)
ずお
許
(
ゆる
)
し成されて下されと云
紛
(
まぎら
)
すを忠兵衞は
尚
(
なほ
)
種々
(
さま/″\
)
に
言
(
い
)
ひ
寄
(
より
)
つゝ
頓
(
やが
)
て言葉を
和
(
やは
)
らげて言ひ出しけるは
然云
(
さういふ
)
御前の
心底
(
しんてい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
八幡様
寄
(
より
)
の米屋に、
米搗
(
こめつき
)
をしていた、
渾名
(
あだな
)
をニタリの
鮟鱇
(
あんこう
)
、鮟鱇に似たりで分かる。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
兎
(
と
)
もあれ
彼
(
あ
)
の
子
(
こ
)
も
兩親
(
れうしん
)
の
手
(
て
)
で
育
(
そだ
)
てられまするに、つまらぬ
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ひ
寄
(
より
)
まして、
貴君
(
あなた
)
にまで
嫌
(
い
)
やな
事
(
こと
)
を
御聞
(
おき
)
かせ
申
(
まをし
)
ました
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
戴
(
いただ
)
いたのは新しい夏帽子、着たのは中形の浴衣であるが、
屹
(
きっ
)
と改まった様子で、五ツ紋の
黒絽
(
くろろ
)
の羽織、白足袋、
表打
(
おもてうち
)
の
駒下駄
(
こまげた
)
、
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
を持ったのが、根岸御院殿
寄
(
より
)
のとある横町を入って
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あゝ
嫌
(
いや
)
だ/\と
道端
(
みちばた
)
の
立木
(
たちき
)
へ
夢中
(
むちう
)
に
寄
(
より
)
かゝつて
暫時
(
しばらく
)
そこに
立
(
たち
)
どまれば、
渡
(
わた
)
るにや
怕
(
こわ
)
し
渡
(
わた
)
らねばと
自分
(
じぶん
)
の
謳
(
うた
)
ひし
聲
(
こゑ
)
を
其
(
その
)
まゝ
何處
(
どこ
)
ともなく
響
(
ひゞ
)
いて
來
(
く
)
るに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「何、今度ばかしゃ仲間の
寄
(
より
)
でさ、少々その苦情事なんでして、」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
みなの
者
(
もの
)
に
祝義
(
しうぎ
)
でも
遣
(
つか
)
はしませうとて
答
(
こた
)
へも
聞
(
き
)
かずずん/\と
引出
(
ひきいだ
)
すを、
客
(
きやく
)
は
柱
(
はしら
)
に
寄
(
より
)
かゝつて
眺
(
なが
)
めながら
小言
(
こゞと
)
もいはず、
諸事
(
しよじ
)
おまかせ申すと
寛大
(
かんだい
)
の
人
(
ひと
)
なり。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
嬉しきは月の夜の
客人
(
まらうど
)
、つねは
疎々
(
うと/\
)
しくなどある人の
心安
(
こゝろやす
)
げに
訪
(
と
)
ひ
寄
(
より
)
たる、男にても
嬉
(
うれ
)
しきを、まして
女
(
をんな
)
の
友
(
とも
)
にさる人あらば
如何
(
いか
)
ばかり嬉しからん、みづから
出
(
いづ
)
るに
難
(
かた
)
からば
文
(
ふみ
)
にてもおこせかし
月の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
町子
(
まちこ
)
は
俄
(
には
)
かに
物
(
もの
)
のおそろしく、
立
(
たち
)
あがつて二
足
(
あし
)
三
足
(
あし
)
、
母屋
(
おもや
)
の
方
(
かた
)
へ
歸
(
かへ
)
らんと
爲
(
し
)
たりしが、
引止
(
ひきと
)
められるやうに
立止
(
たちど
)
まつて、
此度
(
このたび
)
は
狛犬
(
こまいぬ
)
の
臺石
(
だいいし
)
に
寄
(
より
)
かゝり、
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
もれ
來
(
く
)
る
坐敷
(
ざしき
)
の
騷
(
わさ
)
ぎを
遙
(
はる
)
かに
聞
(
き
)
いて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
嬉
(
うれ
)
しきは月の
夜
(
よ
)
の
客人
(
まれびと
)
、つねは
疎々
(
うとうと
)
しくなどある人の心安げに
訪
(
と
)
ひ
寄
(
より
)
たる。男にても嬉しきを、まして女の友にさる人あらば、いかばかり嬉しからん。みづから
出
(
いづ
)
るに
難
(
かた
)
からば
文
(
ふみ
)
にてもおこせかし。
あきあはせ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
附
(
つき
)
そひの
女
(
をんな
)
が
粥
(
かゆ
)
の
膳
(
ぜん
)
を
持來
(
もちきた
)
りて
召上
(
めしあが
)
りますかと
問
(
と
)
へば、いや/\と
頭
(
かぶり
)
をふりて
意氣地
(
いくぢ
)
もなく
母
(
はゝ
)
の
膝
(
ひざ
)
へ
寄
(
より
)
そひしが、
今日
(
けふ
)
は
私
(
わたし
)
の
年季
(
ねん
)
が
明
(
あき
)
まするか、
歸
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
るで
御座
(
ござ
)
んしやうかとて
問
(
と
)
ひかけるに
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“寄(寄(松田町))”の解説
寄(やどりき)は、神奈川県足柄上郡松田町にある集落の地名。地名の由来は、諸説有るが、寄り合い(部落の集まり)が木の下で行われていた事から寄木=やどりぎになったと言われている。
(出典:Wikipedia)
寄
常用漢字
小5
部首:⼧
11画
“寄”を含む語句
寄席
寄合
寄生木
立寄
寄付
寄附
寄集
寄人
寄木
詰寄
馳寄
打寄
年寄
近寄
摺寄
似寄
取寄
駈寄
寄来
片寄
...