“寄木”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よせぎ44.4%
よせき22.2%
よりき11.1%
やどりぎ11.1%
モザイク11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木部はこの上もなく清浄で、いつでも乗組の誰かが水洗いしている。乗客戎克の多くには、幾何学模様の各種の寄木よせぎで美しく装飾したものがある。
下は左右を銀金具の抽出ひきだしに畳み卸してその四つ目が床に着く。床はくすの木の寄木よせき仮漆ヴァーニッシを掛けて、礼にかなわぬ靴の裏を、ともすれば危からしめんと、てらてらする。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ニラの神さまが寄木よりきの神を誘うて、生まれの運と寿命をめにくるという語りもあれば、或いはまた海幸山幸うみさちやまさちと浦島とをつなぎ合わせたような沖永良部島の一話にも
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
田舎みやげの話し草に、若宮前で御神楽おかぐらをあげて、ねじりろうの横手を通ると、種々の木の一になって育って居る木がある。寄木やどりぎ、と札を立てゝある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
何かの拍子で、朝鮮団扇が、先生の手をすべつて、ぱたりと寄木モザイクの床の上に落ちた。会話は無論寸刻の断続を許さない程、切迫してゐる訳ではない。
手巾 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)