寄木よりき)” の例文
ニラの神さまが寄木よりきの神を誘うて、生まれの運と寿命をめにくるという語りもあれば、或いはまた海幸山幸うみさちやまさちと浦島とをつなぎ合わせたような沖永良部島の一話にも
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
さらに進んでは寄木よりき寄石よりいし汰上ゆりあげの森のように、知らぬ洋中から運ばれた古来の信仰など、かえりみられずに置かれたものがまだ幾らもあることを感じ始めているのみか
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そうして寄木親よりきのおやという珍らしい名をもって宮古島に伝わるのみか、北は奄美の二つの島にも採録せられている。寄木よりきは流木の浜に漂着したものといい、親はこちらで言うならば長者のことである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)