“尻目”の読み方と例文
読み方割合
しりめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
課長の村山むらやまが、まだ机の上をゴテゴテ取片づけているのを尻目しりめにかけて、役所を駈け出すと、彼は真一文字に自宅へと急ぐのであった。
接吻 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
私は老母ばあさんのぶつぶつ言っているのを尻目しりめにかけながら座敷に上って喪心したようにどかりと尻を落してぐったりとなっていた。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そしてそれに近づきもし得ないでののしり騒ぐ人たちを、自分の生活とは関係のない木か石ででもあるように冷然と尻目しりめにかけた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)