“準”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ととの21.7%
じゅん17.4%
なぞら13.0%
じゆん8.7%
なぞ8.7%
たと4.3%
なずら4.3%
なら4.3%
のっと4.3%
ひとし4.3%
4.3%
ヨソ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
臥床ふしどを出るや否やいそいで朝飯あさはんととのえようと下座敷したざしきへ降りかけた時出合頭であいがしらにあわただしく梯子段はしごだんを上って来たのは年寄った宿の妻であった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
桂枝けいしのもとには草しょうぜず、麻黄まこうの茎には雪積らず、これにじゅんじて、注意しながら山を廻っておると、自然に薬が知れてくる」
神仙河野久 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
道六神の石標が六になぞらえた六角形の自然石、赤黄色を帯びて多分に燐を含む俗にいう鬼火石であることに平兵衛は気がつかなかった。
自然の情あひからながれる相互の言葉が、無意識のうちに彼等を駆つて、じゆん縄のらつみ超えさせるのは、いま二三ぷんうちにあつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
利生りしょう相見あいみえ豊年なれば、愈〻いよいよその瑞気ずいきを慕ひて懈怠けたい無く祭りきたり候。いま村にて世持役よもちやくと申す役名も、是になぞらへて祈り申す由に候。但し此時このとき由来伝へはなし有之これあり候也(以上)
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その屋根を天にたとえることは、新家屋を寿ことほぐのが主な動機だから自然にそうなるので、また、万葉巻十九(四二七四)の新甞会にいなめえの歌の「あめにはも五百いほつ綱はふ万代よろづよに国知らさむと五百つ綱ふ」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
東大寺は常在不滅じやうざいふめつ実報寂光じつぱうじやくくわうの生身の御仏とおぼしめしなずらへて、聖武皇帝、てづかみづかみがたて給ひし金銅十六丈の廬舎那仏るしやなぶつ烏瑟うしつ高くあらはれて、半天の雲にかくれ、白毫びやくがう新にをがまれ給ひし満月の尊容も
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
その餘のものはそれにならつて落着くのだ。
(旧字旧仮名) / ライネル・マリア・リルケ(著)
樹木家屋の遠近濃淡漁舟人馬の往来坐臥、皆狩野の規矩にのっとり、一点の非の打ち所もない。
北斎と幽霊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二十歳に近い伊藤のたけさん、その弟のひでさん、藤野のひとしさん、戸塚のたかさんと私の二つ違ひの兄とで、皆十五、六歳の年恰好、おいさんを合せて八人の一行であつた。
初旅の残像 (新字旧仮名) / 安倍能成(著)
田辺の漁夫は大きさにってぶりを「つはだ、いなだ、はまち、めじろ、ぶり」と即座に言い別くる。しかるに綿羊と山羊の見分けが出来ぬ。
対象なる人の性質・外形にヨソへて言ふか、全く内的には関係なくとも、声音の聯想で、祝言を結びつけて行くかゞ、普通になつて居た。