“帰準備”の読み方と例文
旧字:歸準備
読み方割合
かへりじたく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一時間許り経つと、丑之助がもう帰準備かへりじたくをするので、これも今夜きりだと思ふと、お定は急に愛惜の情が喉に塞つて来て、熱い涙が滝の如く溢れた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
此時は流石に私も肩の荷を下した様で、ホツと息をして莨に火を移すが、軽い空腹ひもじさと何と云ふ事の無い不満足の情が起つて来るので、大抵一本の莨を吸ひきらぬ中に帰準備かへりじたくをする。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)