“寄人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よりゅうど53.8%
よりうど23.1%
かかりうど7.7%
かかりゅうど7.7%
よりんど7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千葉さんは典型的な宮中の、つまり寄人よりゅうどらしい風骨の歌人であった。明治から三代の天皇につかえたというのが何よりのご自慢である。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
建仁元年(一二〇一)十一月三日に左中弁長房さちゅうべんながふさ朝臣の奉書を以て、上古以後の和歌を撰進するように、和歌所の寄人よりうどたちに仰せが下された。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
兄が亡なった父の跡をいで、いわば昔から母は、兄の寄人かかりうど同然な隠居の身の上でしたが、しかもそれでも母のいない家の中というものは、大黒柱の欠けた建物のように、なんともいえぬ寂寥さを
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)
この二人は、あの夜、薪左衛門の屋敷で、ああいう目に逢い、恐怖のあまり、いとまも告げず、屋敷を逃げ出し、ここの五郎蔵の寄人かかりゅうどになったものらしい。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いまは知る人も少いであらうが、明治天皇から三代の宮中に仕へ、お歌所寄人よりんどでは、最古參の老歌人である。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)