“よりうど”の漢字の書き方と例文
語句割合
寄人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
建仁元年(一二〇一)十一月三日に左中弁長房さちゅうべんながふさ朝臣の奉書を以て、上古以後の和歌を撰進するように、和歌所の寄人よりうどたちに仰せが下された。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
参政寄人よりうどというような新しいお公家くげ様の政事団体もできたし、どんな草深いところから出て来た野人でも、学習院へ行きさえすれば時事を建白することができる。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
こんなふうにして歳子は婚約中の良人おっとの家と兄の家の間を愛撫あいぶされながら往復した。幸ひ兄はまだ独身だし、良人の家には叔母おばがゐたが、この中年寄ちゅうどしより寄人よりうどの身分を自認して、何にも差出なかつた。
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
そんなわけで、この撰者の人選は全く後鳥羽院の御趣味が寄人よりうどの人選のとき以上に、さらにはっきりと伺われるものであった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
翌建仁元年四十歳のとき、『千五百番歌合』のための百首を献じて、殊によろしき由の御気色みけしきを賜わった。間もなく和歌所が設置されて寄人よりうどに加えられた。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)