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寄人
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よりゅうど
ふりがな文庫
“
寄人
(
よりゅうど
)” の例文
千葉さんは典型的な宮中の、つまり
寄人
(
よりゅうど
)
らしい風骨の歌人であった。明治から三代の天皇につかえたというのが何よりのご自慢である。
美しい日本の歴史
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そなたの気がすすまぬものをむりにおいでとはすすめにくいが、しかし、むかしはいかな家柄なればとて、いまでは大村どのの
寄人
(
よりゅうど
)
の身。
亡霊怪猫屋敷
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
兄の勘当が許されると、相続者は兄で、彼はその一介の
寄人
(
よりゅうど
)
にすぎなくなる。父の例に当てはめればその弟又吉は馬肉屋を開業させてもらっただけ。
明治開化 安吾捕物:21 その二十 トンビ男
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
執事の座では、貞顕を中心に、
寄人
(
よりゅうど
)
たちの間で、書類筥を廻したり、何やら、ひそひそ声をかわしたりしていたが、やがてのこと
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
若狭守範綱
(
わかさのかみのりつな
)
は、そこに住んでいた。源氏ではないが、院の歌所の
寄人
(
よりゅうど
)
たちの官舎は、昔からその地域内にあるのだからしかたがなかった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「ご恩、忘れるどころではございませぬ。出雲に半国を賜わり、決断所の
寄人
(
よりゅうど
)
にお取立てのことなども、ひとえにお力添えと存じますれば」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「決断所の
寄人
(
よりゅうど
)
でもありながら、田舎にのみひき籠って、めったに
出仕
(
しゅっし
)
もせぬと聞く正成が、めずらしくも出てきたとみえるな。通しておけ」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たとえば雑訴決断所の
寄人
(
よりゅうど
)
佐々木道誉さまなども古くからのお友達だ。——だからそうした御知人の門をあるけば、何とか助かる道がつこう。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その左右、
寄人
(
よりゅうど
)
の座には、名越時元、江馬越前守、北条茂時、二階堂ノ入道出羽守、高崎悪四郎左衛門高直など……。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
側衆
(
そばしゅう
)
から、柳営諸所の
寄人
(
よりゅうど
)
だまりへふれわたされても、営中の、おもくるしいまでの緊張には、変化もなかった。ただ、華奢な一群の人員が激増しただけに過ぎない。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「なお、仰せには、赤橋守時さまのお骨折りにて、執事、
寄人
(
よりゅうど
)
、ほか歴々の間で、すでに
内
(
ない
)
評定は相すみおれど、一応の吟味、或いは、対決などが行われるやも計りがたい。……されば、その辺のお覚悟もと」
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“寄人”の解説
寄人(よりうど/よりゅうど)とは、平安時代以後中世にかけて用いられた一定の人々に対する呼称であるが、複数の意味がある。
(出典:Wikipedia)
寄
常用漢字
小5
部首:⼧
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“寄”で始まる語句
寄
寄席
寄越
寄合
寄手
寄寓
寄生木
寄付
寄来
寄進