“寄手”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よせて96.9%
よせで3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寄手よせての浅野、小西などの軍は、遠く海から山越えで運送して来た大船三隻をうかべ、それに砲を載せて城楼じょうろうへ弾丸をうちこんだりした。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
補佐役の青木主膳あおきしゅぜんという侍から「あれは寄手よせてが追いくずされる物音です」とか、「今度は味方が門内に引き揚げる合図のかいです」
どこも白沙青松はくさせいしょうだ。そしてなぎさは長い。寄手よせでは好む所へいつでも敵前上陸を敢行かんこうできる。だからあせる要はない。岸をさぐりさぐり、敵を揶揄やゆし、翻弄ほんろうし抜いている。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それにたいして寄手よせではもちろん矢戦には応じえない。かぶとを伏せ、よろいの袖をたてとして、這いかがむ。数歩、駈けのぼっては、また、草むらや山肌にへばりつく。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)