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凭
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より
ふりがな文庫
“
凭
(
より
)” の例文
此
(
こ
)
の
親仁
(
おやぢ
)
、
破
(
やぶ
)
れ
簑
(
みの
)
の
毛
(
け
)
を
垂
(
た
)
らして、しよぼりとした
躰
(
てい
)
で、ひよこひよこと
動
(
うご
)
いて
来
(
き
)
て、よたりと
松
(
まつ
)
の
幹
(
みき
)
へ
凭
(
より
)
かゝつて、と
其処
(
そこ
)
へ
立
(
た
)
つて
留
(
と
)
まる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
細長い大きな部屋の一隅にホロホロと
暖炉
(
ストーブ
)
を焚いて深い
凭
(
より
)
椅子に埋まっていた老人は、私を見ると杖を挙げて
日蔭の街
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
氣
(
き
)
になんぞ
懸
(
か
)
けなくてもいゝよ、
己
(
お
)
れも
傘屋
(
かさや
)
の
吉三
(
きちざう
)
だ
女
(
をんな
)
のお
世話
(
せわ
)
には
成
(
な
)
らないと
言
(
い
)
つて、
凭
(
より
)
かかりし
柱
(
はしら
)
に
脊
(
せ
)
を
擦
(
こす
)
りながら、あゝ
詰
(
つま
)
らない
面白
(
おもしろ
)
くない、
己
(
お
)
れは
本當
(
ほんたう
)
に
何
(
なん
)
と
言
(
い
)
ふのだらう
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
証する無かるべけん 明珠八顆
都
(
すべ
)
て収拾す 想ふ汝が心光地に
凭
(
より
)
て
円
(
まろ
)
きを
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
其
(
そ
)
の
雪
(
ゆき
)
は、
故郷
(
ふるさと
)
から
私
(
わたし
)
を
迎
(
むかひ
)
に
来
(
き
)
たものを、……
帰
(
かへ
)
る
気
(
き
)
は
些
(
ちつと
)
も
無
(
な
)
しに、
貴下
(
あなた
)
の
背
(
せな
)
に
凭
(
より
)
かゝつて、
二階
(
にかい
)
の
部屋
(
へや
)
へ
入
(
はい
)
りしなに、——
貴下
(
あなた
)
のお
父様
(
とうさま
)
が
御覧
(
ごらん
)
の
目
(
め
)
には、……
急
(
きふ
)
に
貴下
(
あなた
)
が
大
(
おほ
)
きく
成
(
な
)
つて
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
被布
(
ひふ
)
を着た女の子の、キチンと坐って、この陽気に、袖口へ手を
引込
(
ひっこ
)
めて、首を
萎
(
すく
)
めて、ぐったりして、その年増の膝に
凭
(
より
)
かかっていたのがあって、病気らしい、と思ったのが、すなわち話の
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
凭
漢検1級
部首:⼏
8画
“凭”を含む語句
凭掛
凭懸
倚凭
寄凭
背凭
凭竹
凭出
凭背
打凭
腕凭椅子