“寄凭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よりかか66.7%
よりかゝ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま私たちが寄凭よりかかるばかりにしている、この欄干が、まわりにぐるりと板敷を取って、階子壇はしごだんを長方形の大穴に抜いて、押廻わして、しかも新しく切立っているので、はじめから
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「寒い。」と技師が寄凭よりかかって、片手の無いのに慄然ぞっとしたらしいその途端に、吹矢筒をそっと置いて、ただそれだけ使う、右の手を、すっと内懐うちぶところへ入れると、繻子しゅすの帯がきりりと動いた。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
助十と聞ば知れるにちがひなしと其夜は河岸にいし材木ざいもく積置つみおきし處へゆき寄凭よりかゝりて少しまどろまんとするに知らぬ江戸といひ此所こゝは如何なる處やらんもしとがめられなば何と答んと心を苦しめ夜の明るを待事まつことしう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)