“内懐”のいろいろな読み方と例文
旧字:内懷
読み方割合
うちぶところ82.8%
うちふところ13.8%
ふところ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内懐うちぶところから竹細工用の鋭い刃先の長い、握りの深い切出小刀きりだしを一挺探り出して、渋紙のさやと一所に、土間の隅へカラリと投込んだ。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それを冷然と流し目に見た天川呉羽は、慌てず騒がず、内懐うちふところに手を入れて、キラリと光るニッケルメッキ五連発の旧式ピストルを取出した。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
驚くべき敏捷びんしょうさでもって、内懐ふところから、黄色い手袋を出してめ、そしてどこに隠してあったのか、マスクをひょいと被ると、例の封筒を指先でつまみあげて、端の方を、はさみで、静かにひらいた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)