内懐うちふところ)” の例文
旧字:内懷
それを冷然と流し目に見た天川呉羽は、慌てず騒がず、内懐うちふところに手を入れて、キラリと光るニッケルメッキ五連発の旧式ピストルを取出した。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あきれた野郎だ。十手なんか内懐うちふところに突っ張らかして、わずかばかりの湯銭ゆせん誤魔化ごまかしゃしめえな」
と叫んで帆村はムズと相手の内懐うちふところに組みついた。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いきなり内懐うちふところに飛びこまれて
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)