“掻払”のいろいろな読み方と例文
旧字:掻拂
読み方割合
かっぱら60.0%
かいはら40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この通り向脛むこうずね掻払かっぱらわれて、着物なんぞもズタズタでございます、すんでのことに命を取られるところを、やっとここへ逃げ上ったんでございます
んの生命を掻払かっぱらいさえすりゃ、お孝とのよりが戻って、早い話が旧々もともと通り言うことを肯いて、女が自由になる見込さえあればですだ、それこそ、お前んが国手でも、神でも、仏でも
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それを掻払かいはらうごとく、目の上を両手で無慚むざん引擦ひっこすると、ものの香はぱっと枕にげて、縁側の障子の隅へ、音も無く潜んだらしかったが、また……有りもしない風を伝って、引返ひっかえして
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(この時人々の立かかるを掻払かいはらう)六根清浄ろっこんしょうじょう、澄むらく、きよむらく、清らかに、神に仕うる身なればこそ、このよこしまを手にも取るわ。御身おみたちが悪く近づくと、見たばかりでも筋骨すじぼねを悩みわずらうぞよ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)