“ひね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒネ
語句割合
85.0%
5.9%
2.8%
2.5%
1.1%
0.8%
0.4%
0.4%
古葉0.2%
干稻0.2%
0.2%
斐泥0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その二階もなか/\にひねつて居り、その頃町家に珍らしく、孟宗竹まうさうだけの太い柱をつけた置床に、怪し氣な山水の小幅が掛けてあります。
ただ秘密あれば従って符牒あり。彼とこれとは背と腹のごとし。両々相待ちて(彼の件)という物体となる。(なぞとひねる奴さ)
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きしうへあつまつた一たいは、それこそ滑稽こつけい觀物みものでした——とり諸羽もろは泥塗どろまみれに、動物けもの毛皮もうひ毛皮もうひ膠着くツつかんばかりに全濡びしよぬれになり、しづくがたら/\ちるのでからだよこひねつて
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それをフアウヌスは傍の柱に寄り掛かつて、非常に落ち着いた態度で、右から左へと見比べて、少し伸びた髭をひねつてゐる。
クサンチス (新字旧仮名) / アルベール・サマン(著)
ある晩十時頃まで、色々人骨をひねくって、一人で熱心に解剖学の研究をしていたが、最早もはや夜もけたので、家へ帰ろうと思ってその室へ錠を下ろして、二階から下りて来ると
死体室 (新字新仮名) / 岩村透(著)
『菩提場経』に馬頭尊の鼻を猿猴のごとく作る。猴がさわぐと馬用心して気が張る故健やかだと聞いたが、馬の毛中の寄生虫をひねる等の益もあらんか。
ひねくれた先入観があっては、私はこの故人を、こう彷彿ほうふつと思い浮べることは出来なかったであろう。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ばつの争いだの、意地わるい嫉視しっしだのがあって、日蔭で冷ややかにひねくれた眼と眼が、絶えず、行儀作法の正しいなかで、根強いのろいと闘いを交わしているのが、ほとんど
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
細かくってすみませんが、秦野はたの古葉ひねを二十年員としかずの並物を二十匁、甘いところで水府もの少々と蒔田物まいだものをまぜて三十匁ばかり。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「秦野の古葉ひねは小出しがしてなくてお生憎様あいにくさまですが、薩摩さつまじゃ如何でございましょう」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
假令たとひせさせないまでもこやしてくことをしないはたけつち茄子なす干稻ひねびてそれで處々ところ/″\ひとづゝはなつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
小間使いに肩ひねらして
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
すなはちその國に留まりて、多遲摩の俣尾またをが女、名は前津見まへつみひて生める子、多遲摩母呂須玖もろすく。これが子多遲摩斐泥ひね。これが子多遲摩比那良岐ひならき
……そいつを僕の枕元の鎮静剤ちんせいざいの中に、すこしずつひねり込んでいるんです。そうして誰にもわからないように、僕の生命いのちを取ろうとしているのです……僕は時々頭から蒲団ふとんかぶくせがありますからね。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)