ひね)” の例文
彼自身さえ、この二つの非難のいずれかを聞いた時、そうかも知れないと、腹の中で首をひねらぬ訳には行かなかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
きしうへあつまつた一たいは、それこそ滑稽こつけい觀物みものでした——とり諸羽もろは泥塗どろまみれに、動物けもの毛皮もうひ毛皮もうひ膠着くツつかんばかりに全濡びしよぬれになり、しづくがたら/\ちるのでからだよこひねつて
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
知らぬ子供あまたおもしろげに我めぐりを馳せ𢌞りて、燭涙の地に墜ちて凝りたるを拾ひ、反古ほごひねりて作りたる筒に入れたり。我等が行くは、きのふ祭の行列のよぎりし街なり。
これのみは余りに深く我心にりつけられたればさはあらじと思へど、今宵はあたりに人も無し、房奴ばうどの来て電気線の鍵をひねるには猶程もあるべければ、いで、その概略を文に綴りて見む。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それがだん/\練れて來ると、もう足音なんぞは聞えなくとも、人さへ通れば、眼の球の方が先きにそれを知つて、背後うしろ向きに坐つてゐても、くるりと首をひねつて、往來を見るやうになつた。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「はい。」と、おくみは立つて出て、上り口の電燈をひねつた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
然るに原口さんが突然くびひねつて、女にうかしましたかといた。其時三四郎は、少しおそろしくなつた位である。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かれ自身さへ、此二つの非難のいづれをいた時に、左様さうかも知れないと、はらなかくびひねらぬわけにはかなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
すると白い着物を着た大きな男が、自分のうしろへ来て、はさみくしを持って自分の頭を眺め出した。自分は薄いひげひねって、どうだろう物になるだろうかと尋ねた。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところが会議の席では案に相違そういして滔々とうとうと生徒厳罰論げんばつろんを述べたから、おや変だなと首をひねった。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
用のある時だけ使う事にしてある玄関先の電灯のスウィッチをひねる音が明らかに聞こえた。格子こうしがすぐがらりと開いた。入口の開き戸がまだててない事はたしかであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「さあどうぞ」と云いながら、どこかぴちりとひねって、電気灯をけた。それから
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「さあうぞ」とひながら、何所どこかぴちりとひねつて、電氣燈でんきとうけた。それから
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)