“造次”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞうじ60.0%
ざうじ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
造次ぞうじの間八田巡査は、木像のごとく突っ立ちぬ。さらに冷然として一定の足並みをもて粛々と歩み出だせり。ああ、恋は命なり。
夜行巡査 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
父母たるものは、その幼穉ようちにして感得の力もっともさかんなるときにあたり、これをおしゆる、造次ぞうじも必ずここにおいてし、顛沛てんぱいも必ずここにおいてするを
教育談 (新字新仮名) / 箕作秋坪(著)
将門つゝしまをす。貴誨きくわいかうむらずして、星霜多く改まる、渇望の至り、造次ざうじいかでかまをさん。伏して高察を賜はらば、恩幸なり恩幸なり。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
閣下の貴誨きくわいかうむるなく、星霜多く改まる。常に渇望の至り、造次ざうじも忘れず、伏して、高察を給へ。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)