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樂
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たの
ふりがな文庫
“
樂
(
たの
)” の例文
新字:
楽
臼
(
うす
)
もころがして
來
(
き
)
ました。お
餅
(
もち
)
にするお
米
(
こめ
)
は
裏口
(
うらぐち
)
の
竈
(
かまど
)
で
蒸
(
む
)
しましたから、そこへも
手傳
(
てつだ
)
ひのお
婆
(
ばあ
)
さんが
來
(
き
)
て
樂
(
たの
)
しい
火
(
ひ
)
を
焚
(
た
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
持し其翌年女子一人出生しければ
夫婦
(
ふうふ
)
の喜び云ばかりなく其名をお
幸
(
かう
)
と
號
(
つけ
)
兩人の中の
鎹
(
かすがひ
)
と此娘お幸が成人するを
明暮
(
あけくれ
)
樂
(
たの
)
しみ
暮
(
くら
)
しけるとぞ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
口
(
くち
)
にせねば
入譯
(
いりわけ
)
御存
(
ごぞん
)
じなきこそよけれ
御恩
(
ごおん
)
がへしにはお
望
(
のぞ
)
み
叶
(
かな
)
へさせまして
悦
(
よろこ
)
び
給
(
たま
)
ふを
見
(
み
)
るが
樂
(
たの
)
しみぞと
我
(
わ
)
れを
捨
(
すて
)
ての
周旋
(
とりもち
)
なるを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ボリ/\
噛
(
か
)
みつゝ、
手酌
(
てじやく
)
で、
臺附
(
だいつき
)
の
硝子杯
(
コツプ
)
を
傾
(
かたむ
)
けたが、
何故
(
なぜ
)
か、
床
(
とこ
)
の
中
(
なか
)
で
夜具
(
やぐ
)
を
被
(
かぶ
)
つて、
鹽煎餅
(
しほせんべい
)
をお
樂
(
たの
)
にした
幼兒
(
をさなご
)
の
時
(
とき
)
を
思出
(
おもひだ
)
す。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この
歌
(
うた
)
は
別
(
べつ
)
に
深
(
ふか
)
く
思
(
おも
)
ひこんでゐるのでもない
樂
(
たの
)
しみを、ぢっと
續
(
つゞ
)
けてゐたといふだけの
物
(
もの
)
ですから、
調子
(
ちようし
)
と
意味
(
いみ
)
とがぴったりとしてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
尤
(
もつと
)
も、
支那人
(
しなじん
)
は
麻雀
(
マアジヤン
)
を
親
(
した
)
しい
仲間
(
なかま
)
の
一組
(
ひとくみ
)
で
樂
(
たの
)
しむといふやうに
心得
(
こゝろえ
)
てゐるらしいが、
近頃
(
ちかごろ
)
の
日本
(
にほん
)
のやうにそれを
團隊的競技
(
だんたいてききやうぎ
)
にまで
進
(
すゝ
)
めて
來
(
き
)
て
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
起
(
き
)
曰
(
いは
)
く、『三
軍
(
ぐん
)
に
將
(
しやう
)
として
士卒
(
しそつ
)
をして
死
(
し
)
を
樂
(
たの
)
しましめ、
敵國
(
てきこく
)
をして
敢
(
あへ
)
て
謀
(
はか
)
らざらしむるは、
子
(
し
)
、
起
(
き
)
に
孰
(
いづ
)
れぞ』と。
文
(
ぶん
)
曰
(
いは
)
く、『
子
(
し
)
に
如
(
し
)
かず』と。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
子供等
(
こどもら
)
は
大小
(
だいせう
)
異
(
ことな
)
つた
粟
(
あは
)
の
菱餅
(
ひしもち
)
が一つは一つと
紙
(
かみ
)
の
上
(
うへ
)
に
分量
(
ぶんりやう
)
を
増
(
ま
)
して
積
(
つ
)
まれるのを
樂
(
たの
)
しげにして、
自分
(
じぶん
)
の
紙
(
かみ
)
から
兩方
(
りやうはう
)
の
隣
(
となり
)
の
紙
(
かみ
)
から
遠
(
とほ
)
くの
方
(
はう
)
から
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
さうでないと
樂
(
たの
)
しんで
博物館
(
はくぶつかん
)
に
行
(
ゆ
)
く
人
(
ひと
)
もなく、
博物館
(
はくぶつかん
)
は
學校
(
がつこう
)
の
教室
(
きようしつ
)
よりも、
一
(
いつ
)
そう
無趣味
(
むしゆみ
)
のところになつてしまひませう。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
たゞ
老
(
おい
)
て
益々
(
ます/\
)
其教育事業
(
そのけういくじげふ
)
を
樂
(
たのし
)
み、
其
(
その
)
單純
(
たんじゆん
)
な
質素
(
しつそ
)
な
生活
(
せいくわつ
)
を
樂
(
たの
)
しんで
居
(
を
)
らるゝのを
見
(
み
)
ては
僕
(
ぼく
)
も
今更
(
いまさら
)
、
崇高
(
すうかう
)
の
念
(
ねん
)
に
打
(
うた
)
れたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
甲板
(
かんぱん
)
の
其處此處
(
そここゝ
)
には
水兵
(
すいへい
)
の
一群
(
いちぐん
)
二群
(
にぐん
)
、ひそ/\と
語
(
かた
)
るもあり、
樂
(
たの
)
し
氣
(
げ
)
に
笑
(
わら
)
ふもあり。
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
兩眼
(
りやうがん
)
をまん
丸
(
まる
)
にして
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
君
(
きみ
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
書物
(
しよもつ
)
が
出來上
(
できあが
)
る。
君
(
きみ
)
はこの
本
(
ほん
)
の
出
(
で
)
るのを
樂
(
たの
)
しみにしてゐたといふではないか。
君
(
きみ
)
はなぜ、せめては、この
本
(
ほん
)
の
出
(
で
)
るまで
待
(
ま
)
つてはゐなかつたのだ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
あゝ/\!
戀
(
こひ
)
の
影坊師
(
かげばうし
)
でさへ
此位
(
このくらゐ
)
嬉
(
うれ
)
しいとすると、
遂
(
と
)
げられた
眞
(
まこと
)
の
戀
(
こひ
)
は、まア、どんなに
樂
(
たの
)
しからうぞ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
駕籠
(
かご
)
なんぞに
窮屈
(
きうくつ
)
な
思
(
おも
)
ひをして
乘
(
の
)
つてゐるよりは、
輕
(
かる
)
い
塵埃
(
ほこり
)
の
立
(
た
)
つ
野路
(
のぢ
)
をば、
薄墨
(
うすずみ
)
に
霞
(
かす
)
んだ
五月山
(
さつきやま
)
の
麓
(
ふもと
)
を
目當
(
めあ
)
てに
歩
(
ある
)
いてゐた
方
(
はう
)
が、どんなに
樂
(
たの
)
しみか
知
(
し
)
れなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
彼
(
かれ
)
は
前
(
まへ
)
のやうに八
時
(
じ
)
に
起
(
お
)
きて、
茶
(
ちや
)
の
後
(
のち
)
は
直
(
すぐ
)
に
書物
(
しよもつ
)
を
樂
(
たの
)
しんで
讀
(
よ
)
んでゐたが、
此
(
こ
)
の
頃
(
ごろ
)
は
新
(
あたら
)
しい
書物
(
しよもつ
)
も
買
(
か
)
へぬので、
古本計
(
ふるほんばか
)
り
讀
(
よ
)
んでゐる
爲
(
せゐ
)
か、
以前程
(
いぜんほど
)
には
興味
(
きようみ
)
を
感
(
かん
)
ぜぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
さうして
自分
(
じぶん
)
の
命
(
いのち
)
を
吹
(
ふ
)
き
込
(
こ
)
んだ
肉
(
にく
)
の
塊
(
かたまり
)
が、
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
踴
(
をど
)
る
時節
(
じせつ
)
を
指
(
ゆび
)
を
折
(
を
)
つて
樂
(
たの
)
しみに
待
(
ま
)
つた。
所
(
ところ
)
が
胎兒
(
たいじ
)
は、
夫婦
(
ふうふ
)
の
豫期
(
よき
)
に
反
(
はん
)
して、五ヶ
月
(
げつ
)
迄
(
まで
)
育
(
そだ
)
つて
突然
(
とつぜん
)
下
(
お
)
りて
仕舞
(
しま
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
〔譯〕人一生
遭
(
あ
)
ふ所、
險阻
(
けんそ
)
有り、
坦夷
(
たんい
)
有り、
安流
(
あんりう
)
有り、
驚瀾
(
きやうらん
)
有り。是れ
氣數
(
きすう
)
の自然にして、
竟
(
つひ
)
に
免
(
まぬが
)
るゝ能はず、即ち
易理
(
えきり
)
なり。人宜しく居つて安んじ、
玩
(
もてあそ
)
んで
樂
(
たの
)
しむべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
が
勉
(
つとむ
)
の
成長
(
せいちやう
)
を
樂
(
たの
)
しみ
過
(
すご
)
した
空想
(
くうさう
)
は、
圖
(
はか
)
らずも
恐
(
おそ
)
ろしい
不安
(
ふあん
)
を
彼女
(
かのぢよ
)
の
胸
(
むね
)
に
暴露
(
あばい
)
て
行
(
い
)
つた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
此等
(
これら
)
の
後
(
あと
)
から
皇子
(
わうじ
)
が
見
(
み
)
えました、
丁度
(
ちやうど
)
十
人
(
にん
)
在
(
ゐ
)
らせられて、
小
(
ちひ
)
さな
可愛
(
かあい
)
い
方々
(
かた/″\
)
が
最
(
いと
)
も
樂
(
たの
)
しげに、
手
(
て
)
に
手
(
て
)
を
取
(
と
)
つてお
二人
(
ふたかた
)
づゝ
跳
(
と
)
んでお
出
(
い
)
でになりました、
何
(
いづ
)
れも
皆
(
みん
)
な
心臟
(
ハート
)
で
飾
(
かざ
)
りたてられてゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ヂョオジアァナは一時間毎に彼女のカナリアに
他愛
(
たあい
)
もないことを
喋
(
しや
)
べつてゐて、私を振り向きもしなかつた。しかし私はすることや
樂
(
たの
)
しみがなくて
手持無沙汰
(
てもちぶさた
)
に見えないやうにしようと決心してゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
樂
(
たの
)
しくもあるか。 (歌謠番號五五)
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
樂
(
たの
)
しく一しよにまちながら……
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
樂
(
たの
)
しき
時
(
とき
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
個個
(
ここ
)
に
遊
(
あそ
)
び
樂
(
たの
)
しんでゐた
人達
(
ひとたち
)
は
外
(
ほか
)
にもあつたらうが、
少
(
すくな
)
くとも
麻雀戲
(
マアジヤンぎ
)
の
名
(
な
)
を
世間的
(
せけんてき
)
に
知
(
し
)
らせたのはどうもあすこだつたやうに
思
(
おも
)
はれる。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
何
(
なに
)
が
樂
(
たの
)
しみに
轅棒
(
かぢぼう
)
をにぎつて、
何
(
なに
)
が
望
(
のぞ
)
みに
牛馬
(
うしうま
)
の
眞似
(
まね
)
をする、
錢
(
ぜに
)
を
貰
(
もら
)
へたら
嬉
(
うれ
)
しいか、
酒
(
さけ
)
が
呑
(
の
)
まれたら
愉快
(
ゆくわい
)
なか、
考
(
かんが
)
へれば
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
悉皆
(
しつかい
)
厭
(
い
)
やで
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
墓
(
はか
)
へ
行
(
い
)
く
道
(
みち
)
は、
村
(
むら
)
のものだけが
通
(
とほ
)
る
道
(
みち
)
です。
旅人
(
たびびと
)
の
知
(
し
)
らない
道
(
みち
)
です。
田畠
(
たはたけ
)
に
出
(
で
)
て
働
(
はたら
)
く
人達
(
ひとたち
)
の
見
(
み
)
える
樂
(
たの
)
しい
靜
(
しづ
)
かな
道
(
みち
)
です。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
この
外
(
ほか
)
、
樂
(
たの
)
しみの
歌
(
うた
)
はありますが、
年
(
とし
)
の
若
(
わか
)
いあなた
方
(
がた
)
にはわかりにくいものは
省
(
はぶ
)
きました。これらの
歌
(
うた
)
ならば、あなた
方
(
がた
)
にも
大體
(
だいたい
)
わかりませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
天命
(
てんめい
)
は
是耶
(
ぜか
)
非耶
(
ひか
)
と
言
(
いは
)
るは
伯夷傳
(
はくいでん
)
の
要文
(
えうぶん
)
なるべし
爰
(
こゝ
)
に忠義に
凝
(
こつ
)
たる彼の久八は
辛
(
から
)
き
光陰
(
つきひ
)
は
送
(
おく
)
れども只千太郎の代に成て
呼戻
(
よびもど
)
さるゝを
樂
(
たの
)
しみに
古主
(
こしう
)
の
容子
(
ようす
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……
田舍
(
ゐなか
)
づくりの、かご
花活
(
はないけ
)
に、づツぷりぬれし
水色
(
みづいろ
)
の、たつたを
活
(
い
)
けし
樂
(
たの
)
しさは、
心
(
こゝろ
)
の
憂
(
う
)
さもどこへやら……
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたくし
)
はこの
頃
(
ごろ
)
になつて
益々
(
ます/\
)
感
(
かん
)
ずることは、
人
(
ひと
)
は
如何
(
どん
)
な
場合
(
ばあひ
)
に
居
(
ゐ
)
ても
常
(
つね
)
に
樂
(
たの
)
しい
心
(
こゝろ
)
を
持
(
もつ
)
て
其仕事
(
そのしごと
)
をすることが
出來
(
でき
)
れば、
則
(
すなは
)
ち
其人
(
そのひと
)
は
眞
(
まこと
)
の
幸福
(
かうふく
)
な
人
(
ひと
)
といひ
得
(
う
)
ることだ。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
すべて
人
(
ひと
)
は
感情
(
かんじやう
)
の
動物
(
どうぶつ
)
で、
樂
(
た
)
しき
時
(
とき
)
には
何事
(
なにごと
)
も
樂
(
たの
)
しく
見
(
み
)
え、
悲
(
かな
)
しき
時
(
とき
)
には
何事
(
なにごと
)
も
悲
(
かな
)
しく
思
(
おも
)
はるゝもので、
私
(
わたくし
)
は
今
(
いま
)
、
不圖
(
ふと
)
此
(
この
)
悽愴
(
せいさう
)
たる
光景
(
くわうけい
)
に
對
(
たい
)
して
物凄
(
ものすご
)
いと
感
(
かん
)
じて
來
(
き
)
たら
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
譬
(
たと
)
へば、
緩漫
(
なまのろ
)
い
冬
(
ふゆ
)
の
後
(
しり
)
へに
華
(
はなや
)
かな
春
(
はる
)
めが
來
(
く
)
るのを
見
(
み
)
て、
血氣壯
(
けっきさかん
)
な
若
(
わか
)
い
手合
(
てあひ
)
が
感
(
かん
)
ずるやうな
樂
(
たの
)
しさ、
愉快
(
こゝろよ
)
さを、
蕾
(
つぼみ
)
の
花
(
はな
)
の
少女
(
をとめ
)
らと
立交
(
たちまじ
)
らうて、
今宵
(
こよひ
)
我家
(
わがや
)
で
領
(
りゃう
)
せられませうず。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
松
(
まつ
)
の
幹
(
みき
)
の
染
(
そ
)
めた
樣
(
やう
)
に
赤
(
あか
)
いのが、
日
(
ひ
)
を
照
(
て
)
り
返
(
かへ
)
して
幾本
(
いくほん
)
となく
並
(
なら
)
ぶ
風情
(
ふぜい
)
を
樂
(
たの
)
しんだ。ある
時
(
とき
)
は
大悲閣
(
だいひかく
)
へ
登
(
のぼ
)
つて、
即非
(
そくひ
)
の
額
(
がく
)
の
下
(
した
)
に
仰向
(
あふむ
)
きながら、
谷底
(
たにそこ
)
の
流
(
ながれ
)
を
下
(
くだ
)
る
櫓
(
ろ
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
別段
(
べつだん
)
さうするやうに
言
(
い
)
ひつけた
譯
(
わけ
)
ではなかつたけれど、
自然
(
しぜん
)
自然
(
しぜん
)
に
母
(
はゝ
)
の
境遇
(
きやうぐう
)
を
會得
(
ゑとく
)
して
來
(
き
)
た
娘
(
むすめ
)
の
君子
(
きみこ
)
は、十三になつた
今年頃
(
ことしごろ
)
から、一
人前
(
にんまへ
)
の
仕事
(
しごと
)
にたづさはるのを
樂
(
たの
)
しむものゝやうに
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
濵
(
はま
)
の
眞砂
(
まさご
)
の
乾上
(
ひあが
)
る
時
(
とき
)
は、
樂
(
たの
)
しさうにも
雲雀
(
ひばり
)
のやうに
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
閑
(
かん
)
中の
余技
(
よぎ
)
として
樂
(
たの
)
しむ
僕達
(
ぼくたち
)
の
棋戰
(
きせん
)
でさへ負けては
樂
(
たの
)
しからず、
惡
(
あく
)
手を
指
(
さ
)
したり
讀
(
よ
)
みの不足で
詰
(
つ
)
みを
逸
(
いつ
)
したりした時など
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
よしや千
里
(
り
)
が
萬里
(
ばんり
)
はなれるとも
眞實
(
まこと
)
の
親子
(
おやこ
)
兄弟
(
けうだい
)
ならば
何時
(
いつ
)
歸
(
かへ
)
つて
何
(
ど
)
うといふ
樂
(
たの
)
しみもあれど、ほんの
親切
(
しんせつ
)
といふ一
筋
(
すぢ
)
の
糸
(
いと
)
にかヽつて
居
(
い
)
し
身
(
み
)
なれば
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雀
(
すずめ
)
は
毎日
(
まいにち
)
のやうに
竹
(
たけ
)
やぶに
出
(
で
)
て
遊
(
あそ
)
びましたが、その
竹
(
たけ
)
の
間
(
あひだ
)
から
見
(
み
)
ると、
樂
(
たの
)
しいお
家
(
うち
)
がよけいに
樂
(
たの
)
しく
見
(
み
)
えました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
して相摸路より甲州へ
到
(
いた
)
り是より所々方々と
遊歴
(
いうれき
)
なし
種々
(
いろ/\
)
樣々
(
さま/″\
)
樂
(
たの
)
しみ居たりける
扨
(
さて
)
も翌日所の
者
(
もの
)
共此
體
(
てい
)
を見出し大いに驚きて
飛脚
(
ひきやく
)
と
馬士
(
まご
)
の殺されたる
趣
(
おもぶ
)
きを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
春枝
(
はるえ
)
丈
(
だ
)
けは
其後
(
そのご
)
無事
(
ぶじ
)
に
皈
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
たものゝ、
君
(
きみ
)
の
行衞
(
ゆくゑ
)
は
知
(
し
)
れず、
私
(
わたくし
)
が
兼
(
かね
)
てより、
有爲
(
りつぱ
)
な
帝國海軍々人
(
ていこくかいぐんぐんじん
)
に
養成
(
やうせい
)
して、
國
(
くに
)
に
獻
(
さゝ
)
げんと
心
(
こゝろ
)
に
樂
(
たの
)
しんで
居
(
を
)
つた
日出雄
(
ひでを
)
は、
君
(
きみ
)
と
共
(
とも
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
もう
春
(
はる
)
になつてゐながら、せめて
樂
(
たの
)
しみにしてゐるその
花
(
はな
)
さへも、とても
咲
(
さ
)
きそうに
見
(
み
)
えない。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
夏
(
なつ
)
の
初
(
はじめ
)
の
旅
(
たび
)
、
僕
(
ぼく
)
は
何
(
なに
)
よりも
是
(
これ
)
が
好
(
すき
)
で、
今日
(
こんにち
)
まで
數々
(
しば/\
)
此
(
この
)
季節
(
きせつ
)
に
旅行
(
りよかう
)
した、
然
(
しか
)
しあゝ
何等
(
なんら
)
の
幸福
(
かうふく
)
ぞ、
胸
(
むね
)
に
樂
(
たの
)
しい、
嬉
(
う
)
れしい
空想
(
くうさう
)
を
懷
(
いだ
)
きながら、
今夜
(
こんや
)
は
彼
(
あ
)
の
娘
(
むすめ
)
に
遇
(
あ
)
はれると
思
(
おも
)
ひながら
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
カピ長
婚儀
(
こんぎ
)
の
爲
(
ため
)
にと
準備
(
ようい
)
した一
切
(
さい
)
が
役目
(
やくめ
)
を
變
(
か
)
へて
葬儀
(
さうぎ
)
の
用
(
よう
)
。
祝
(
いは
)
ひの
樂
(
がく
)
は
哀
(
かな
)
しい
鐘
(
かね
)
の
音
(
ね
)
、めでたい
盛宴
(
ちさう
)
が
法事
(
ほふじ
)
の
饗應
(
もてなし
)
、
樂
(
たの
)
しい
頌歌
(
しょうか
)
は
哀
(
あは
)
れな
挽歌
(
ばんか
)
、
新床
(
にひどこ
)
に
撒
(
ま
)
く
花
(
はな
)
は
葬
(
はふむ
)
る
死骸
(
なきがら
)
の
用
(
よう
)
に
立
(
た
)
つ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
恐
(
おそ
)
らくこれ
等
(
ら
)
の
字
(
じ
)
に
就
(
つ
)
いての
感
(
かん
)
じが
分
(
わか
)
るといふだけでも
僕等
(
ぼくら
)
日本人
(
にほんじん
)
は
歐米人達
(
おうべいじんたち
)
よりもずつとずつと
麻雀
(
マアジヤン
)
を
味
(
あぢは
)
ひ
樂
(
たの
)
しみ
方
(
かた
)
が
深
(
ふか
)
いだらうと
想像
(
さうざう
)
される。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
もう一
年
(
ねん
)
も
生
(
い
)
きて
居
(
ゐ
)
たら
誰
(
だ
)
れか
本當
(
ほんたう
)
の
事
(
こと
)
を
話
(
はな
)
して
呉
(
く
)
れるかと
樂
(
たの
)
しんでね、
面白
(
おもしろ
)
くも
無
(
な
)
い
油引
(
あぶらひ
)
きをやつて
居
(
ゐ
)
るが
己
(
お
)
れ
見
(
み
)
たやうな
變
(
へん
)
な
物
(
もの
)
が
世間
(
せけん
)
にも
有
(
あ
)
るだらうかねえ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして
僕等
(
ぼくら
)
は
月
(
つき
)
に
一度
(
いちど
)
同窓會
(
どうさうくわい
)
を
開
(
ひら
)
いて
一夕
(
いつせき
)
を
最
(
もつと
)
も
清
(
きよ
)
く、
最
(
もつと
)
も
樂
(
たの
)
しく
語
(
かた
)
り
且
(
か
)
つ
遊
(
あそ
)
ぶのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
見
(
み
)
るが
切
(
せ
)
めての
樂
(
たの
)
しみなり
我
(
わ
)
れは
望
(
のぞ
)
みとて
無
(
な
)
き
身
(
み
)
なれば
生涯
(
しやうがい
)
この
家
(
や
)
に
御奉公
(
ごほうこう
)
して
御
(
お
)
二
タ
方
(
かた
)
さま
朝夕
(
あさゆふ
)
の
御世話
(
おせわ
)
さては
嬰子
(
やゝ
)
さま
生
(
う
)
まれ
給
(
たま
)
ひての
御抱
(
おだ
)
き
守
(
も
)
り
何
(
なに
)
にもあれ
心
(
こゝろ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あの手
製
(
せい
)
の
暗箱
(
あんはこ
)
をこしらへた
頃
(
ころ
)
、毎日目
録
(
ろく
)
を
眺
(
なが
)
めては
樂
(
たの
)
しんでゐた
頃
(
ころ
)
、
汽
(
き
)
車の
疾走
(
しつそう
)
などを大
騷
(
さわ
)
ぎで
寫
(
うつ
)
して
喜
(
よろこ
)
んでゐた
頃
(
ころ
)
、それらを
思
(
おも
)
ひ返すと、
私
(
わたし
)
の
胸
(
むね
)
には何かしら
變
(
へん
)
な
寂
(
さび
)
しさが
湧
(
わ
)
いてくる。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
昔
(
むか
)
しの
通
(
とほ
)
りでなくとも
田中屋
(
たなかや
)
の
看板
(
かんばん
)
をかけると
樂
(
たの
)
しみにして
居
(
ゐ
)
るよ、
他處
(
よそ
)
の
人
(
ひと
)
は
祖母
(
おばあ
)
さんを
吝
(
けち
)
だと
言
(
い
)
ふけれど、
己
(
お
)
れの
爲
(
ため
)
に
儉約
(
つましく
)
して
呉
(
く
)
れるのだから
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
でならない
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
旦那
(
だんな
)
さまへ
對
(
たい
)
して
何事
(
なにごと
)
の
恨
(
うら
)
みも
無
(
な
)
い、あのやうに
苦
(
くる
)
しませて
下
(
くだ
)
さつた
故
(
ゆゑ
)
今日
(
けふ
)
の
樂
(
たの
)
しみが
樂
(
たの
)
しいので、
私
(
わたし
)
がいくらか
物
(
もの
)
の
解
(
わか
)
るやうに
成
(
な
)
つたもあゝいふ
中
(
なか
)
を
經
(
へ
)
た
故
(
ゆゑ
)
であらう
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
樂
部首:⽊
15画
“樂”を含む語句
歡樂
快樂
享樂
娯樂
音樂
倶樂部
獨樂
神樂坂
樂器
安樂
猿樂町
樂人
慰樂
愉樂
管絃樂
安樂椅子
安樂倚子
神樂
氣樂
樂屋
...