-
トップ
>
-
此位
内山君足下、
先づ
此位にして
置かう。さて
斯の
如くに
僕は
戀其物に
隨喜した。これは
失戀の
賜かも
知れない。
明後日は
僕は
歸京する。
若しアヽー
何うも
此お
襖は
何どす、
銀錆で時代が十
分に見えますな、
此方は
古渡更紗の
交貼で、へえー
何うも
能く
此位お集めになりましたな、へい、
戴きます
あゝ/\!
戀の
影坊師でさへ
此位嬉しいとすると、
遂げられた
眞の
戀は、まア、どんなに
樂しからうぞ?