“玩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もてあそ81.4%
あそ4.7%
いじ4.7%
まわ2.3%
めでる2.3%
もてあそび2.3%
モチアソ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
沢山ならこれで切り上げるが、世間には自分の如く怪しげな書画をもてあそんで無名の天才に敬意を払ふの士が存外ぞんぐわい多くはないかと思ふ。
鑑定 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼は、おそらく一座の者がつまらないあそび物で打ち興じていることが、あまりに苦々しく思われたのだろう。
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして慌てたやうに画筆をいじりはじめた。令嬢は胸のつかへがとれたやうな楽な気がした。そこで松の根本へ腰を下した。
傲慢な眼 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
胡元朝の遺民陶宗儀とうそうぎの『輟耕録』四に、往々蒙古人雨をいのるを見るに、支那の方士が旗剣符訣等を用うると異なり、ただ石子数枚を浄水に浸し呪をて石子をゆりまわすと、やや久しくして雨ふる
慶元けいげん以還、民間俗楽ぞくがく種々起り、楽器もまた増加し、古昔こせきに比すればいっそう進みたりというべし。しかれども、おおむね卑俚ひり猥褻わいせつにして、士君子のめでるに適せず。
国楽を振興すべきの説 (新字新仮名) / 神田孝平(著)
その頃イイダの君はとをばかりなりしが、あはれがりて物とらせつ。もてあそびの笛ありしを与へて、『これ吹いて見よ、』といへど、欠唇なればえふくまず。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
従来の学者の説明では、此穢れを移して、水に流すはずの紙人形が流されないで、子供・女のモチアソび物になつたのが雛祭りの雛だ、と言ふことになつて居る。