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楽
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たの
ふりがな文庫
“
楽
(
たの
)” の例文
旧字:
樂
また、
小川
(
おがわ
)
に
連
(
つ
)
れていって、ボンを
水
(
みず
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れて
毛
(
け
)
を
洗
(
あら
)
ってやったりして、ボンを
喜
(
よろこ
)
ばせるのをも
楽
(
たの
)
しみの一つとしているのです。
少年の日の悲哀
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
知
(
し
)
らねえでどうするもんか。
重
(
しげ
)
さん、おめえの
夜
(
よ
)
あかしの
仕事
(
しごと
)
は、
銭
(
ぜに
)
のたまる
稼
(
かせ
)
ぎじゃなくッて、
色気
(
いろけ
)
のたまる
楽
(
たの
)
しみじゃねえか」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
天晴
(
あつぱ
)
れ
一芸
(
いちげい
)
のある
効
(
かひ
)
に、
其
(
そ
)
の
術
(
わざ
)
を
以
(
もつ
)
て
妻
(
つま
)
を
償
(
あがな
)
へ!
魔神
(
まじん
)
を
慰
(
なぐさ
)
め
楽
(
たの
)
しますものゝ、
美女
(
びじよ
)
に
代
(
か
)
へて
然
(
しか
)
るべきなら
立処
(
たちどころ
)
に
返
(
かへ
)
し
得
(
え
)
さする。——
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私はいつものように
楽
(
たの
)
し
気
(
げ
)
に「ええこんなに、そう、何千株と
躑躅
(
つつじ
)
の植っているお
邸
(
やしき
)
のようなところです」と、私は両手を
拡
(
ひろ
)
げて
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
あなたが
竜宮
(
りゅうぐう
)
へお
出
(
い
)
でなさることは、かねてからお
通信
(
たより
)
がありましたので、こちらでもそれを
楽
(
たの
)
しみに
大
(
たい
)
へんお
待
(
ま
)
ちしていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
「でもわたしはあなたを
天
(
てん
)
へ
帰
(
かえ
)
したくないのです。それよりもわたしの
所
(
ところ
)
へおいでなさい。いっしょに
楽
(
たの
)
しく
暮
(
く
)
らしましょう。」
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
大きな
都
(
みやこ
)
にでて、
世間
(
せけん
)
の人をびっくりさせるのも
楽
(
たの
)
しみです。それでさっそく
支度
(
したく
)
をしまして、だいぶ
遠
(
とお
)
い
都
(
みやこ
)
へでてゆきました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
さうなると、普通の酒家以上に、能く弁する上に、時としては比較的
真面目
(
まじめ
)
な問題を持ち出して、相手と議論を上下して
楽
(
たの
)
し
気
(
げ
)
に見える。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いや、だからさ。
僕
(
ぼく
)
はやつぱりあたるものと
信
(
しん
)
じるな。
信
(
しん
)
じるだけでも、今の
僕達
(
ぼくたち
)
には
楽
(
たの
)
しいんだからね。ははははは……」
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
みんなは、ゴットランド島で、月曜日の午後を
楽
(
たの
)
しくのどかにすごしました。いまは
陽気
(
ようき
)
もすっかり春らしく、あたたかくなっていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
と
歌
(
うた
)
うと、マリちゃんも
忽
(
たちま
)
ち、
軽
(
かる
)
い、
楽
(
たの
)
しい
気分
(
きぶん
)
になり、
赤
(
あか
)
い
靴
(
くつ
)
を
穿
(
は
)
いて、
踊
(
おど
)
りながら、
家
(
うち
)
の
中
(
なか
)
へ
跳込
(
とびこ
)
んで
来
(
き
)
ました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
野原を行ったり来たりひとりごとを
言
(
い
)
ったり、
笑
(
わら
)
ったりさまざまの
楽
(
たの
)
しいことを考えているうちに、もうお
日様
(
ひさま
)
が
砕
(
くだ
)
けた
鏡
(
かがみ
)
のように
樺
(
かば
)
の木の
向
(
む
)
こうに
落
(
お
)
ちましたので
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼
(
かれ
)
は
前
(
まえ
)
のように八
時
(
じ
)
に
起
(
お
)
きて、
茶
(
ちゃ
)
の
後
(
のち
)
は
直
(
すぐ
)
に
書物
(
しょもつ
)
を
楽
(
たの
)
しんで
読
(
よ
)
んでいたが、この
頃
(
ごろ
)
は
新
(
あたら
)
しい
書物
(
しょもつ
)
も
買
(
か
)
えぬので、
古本
(
ふるほん
)
ばかり
読
(
よ
)
んでいる
為
(
せい
)
か、
以前程
(
いぜんほど
)
には
興味
(
きょうみ
)
を
感
(
かん
)
ぜぬ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その先生は
凧屋
(
たこや
)
に凧を
張
(
は
)
らせて、自分でそれに絵をかいてやるのを
楽
(
たの
)
しみにしている人でした。だから、おやじさんのいうことをすぐに聞いて、自分の
弟子
(
でし
)
にしました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
そのためにかえって
今
(
いま
)
自分
(
じぶん
)
とり
囲
(
かこ
)
んでいる
幸福
(
こうふく
)
を
人
(
ひと
)
一
倍
(
ばい
)
楽
(
たの
)
しむ
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
るからです。
御覧
(
ごらん
)
なさい。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
おかげで、いそがしくはあっても、みんなでたいへん
楽
(
たの
)
しいお正月をすごすことができました。みなさんも一ど読みはじめたら、早く先が読みたくてたまらないでしょう。
「ニールスのふしぎな旅 上」まえがき
(新字新仮名)
/
矢崎源九郎
(著)
此
(
この
)
四五
月
(
ぐわつ
)
と
云
(
い
)
ふものは、
私
(
わたし
)
に
取
(
と
)
つては
唯
(
たゞ
)
夢
(
ゆめ
)
のやうで、
楽
(
たの
)
しいと
云
(
い
)
へば
楽
(
たの
)
しいが、
然
(
さり
)
とて、
私
(
わたし
)
が
想像
(
さうざう
)
してゐた
程
(
ほど
)
、
又
(
また
)
人
(
ひと
)
が
言
(
い
)
ふほど、
此
(
これ
)
が
私
(
わたし
)
の一
生
(
しやう
)
の
最
(
もつと
)
も
幸福
(
かうふく
)
な
時期
(
じき
)
だとも
思
(
おも
)
はぬ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
人形
(
にんぎょう
)
に
着
(
き
)
せる
着物
(
きもの
)
だ
襦袢
(
じゅばん
)
だと
言
(
い
)
って
大騒
(
おおさわ
)
ぎした
頃
(
ころ
)
の
袖子
(
そでこ
)
は、いくつそのために
小
(
ちい
)
さな
着物
(
きもの
)
を
造
(
つく
)
り、いくつ
小
(
ちい
)
さな
頭巾
(
ずきん
)
なぞを
造
(
つく
)
って、それを
幼
(
おさな
)
い
日
(
ひ
)
の
楽
(
たの
)
しみとしてきたか
知
(
し
)
れない。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
母はいろいろなお
話
(
はなし
)
をして、
僕
(
ぼく
)
を
楽
(
たの
)
しませてくれたが、
自分
(
じぶん
)
ではなんにも考え
出
(
だ
)
せないと思っていたものだから、僕の持っていた
絵本
(
えほん
)
の
絵
(
え
)
を
土台
(
どだい
)
にしてお
話
(
はなし
)
をしてくれたものだ。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
彼
(
かれ
)
は、自分よりも長い
生命
(
いのち
)
があるに
違
(
ちが
)
いないと感じた
孫
(
まご
)
の
作品
(
さくひん
)
の中に、自分のまずい
一節
(
ひとふし
)
をはさみ込むという、きわめて
罪
(
つみ
)
のない
楽
(
たの
)
しみを、おさえることができなかったのである。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
わたしはこうして寝ころんでいるのが
好
(
す
)
きでした。だって、寝ている人にかまう
者
(
もの
)
はないし、そのあいだに、いろいろなことを頭に
浮
(
う
)
かべて
楽
(
たの
)
しんだり、考えごともできるからです。
百姓マレイ
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
車を下りて、
車夫
(
くるまや
)
に母を負うてもらい、白雲橋を渡って、
神護寺内
(
じんごじない
)
の見晴らしに上った。
紅葉
(
もみじ
)
はまだ五六分と云う処である。かけ茶屋の一に
上
(
あが
)
って、姉が心尽しの弁当を
楽
(
たの
)
しく開いた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そして、ふたりの
慰藉
(
いしゃ
)
にはげまされて、これからは、まだ四ツのときに、
伊勢
(
いせ
)
もうでの
道中
(
どうちゅう
)
ではぐれたきりの
末
(
すえ
)
の子をさがしだすのを
楽
(
たの
)
しみにします——と
誓
(
ちか
)
うように首をさげていいのこした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この世にし
楽
(
たの
)
しくあらば来む世には虫に鳥にも我はなりなむ (旅人)
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
時々
(
ときどき
)
老人
(
ろうじん
)
が、
縁側
(
えんがわ
)
へ
出
(
で
)
て
一人
(
ひとり
)
きりで、
楽
(
たの
)
しそうにチビチビとやつているのを
見
(
み
)
ていましたから、ぼたんの
鉢
(
はち
)
を
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つた
時
(
とき
)
、わざと
半分
(
はんぶん
)
飲
(
の
)
みかけのやつを、とくべつに
味
(
あじ
)
がいいのだからといつて
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
きりぎりすが
楽
(
たの
)
しい
景色
(
けしき
)
の中で笑う
笑いの歌
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ブレイク
(著)
その
唄
(
うた
)
はなんのうたであるか
知
(
し
)
らなかったけれど、きいていると
楽
(
たの
)
しくうきたつうちにも、どこか
悲
(
かな
)
しいところがこもっていました。
灰色の姉と桃色の妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
甚兵衛
(
じんべえ
)
は、もう
誰
(
だれ
)
が
頼
(
たの
)
んでも人形を使いませんでした。そして山からときどき
遊
(
あそ
)
びにくる
猿
(
さる
)
を
相手
(
あいて
)
に、
楽
(
たの
)
しく一
生
(
しょう
)
を
送
(
おく
)
りましたそうです。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
さして
取
(
と
)
りとめのない
事柄
(
ことがら
)
でも、
斯
(
こ
)
うして
親
(
した
)
しく
語
(
かた
)
り
合
(
あ
)
って
居
(
お
)
りますと、
私達
(
わたくしたち
)
の
間
(
あいだ
)
には
言
(
い
)
うに
言
(
い
)
われぬ
楽
(
たの
)
しさがこみ
上
(
あ
)
げて
来
(
く
)
るのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そして
摂津国
(
せっつのくに
)
の
難波
(
なにわ
)
から、おとうさんやおかあさんを
呼
(
よ
)
び
寄
(
よ
)
せて、うち
中
(
じゅう
)
がみんな
集
(
あつ
)
まって、
楽
(
たの
)
しく
世
(
よ
)
の中を
送
(
おく
)
りました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それで、ガンのむれが
楽
(
たの
)
しそうに、のびのびと空を飛んできたとき、みんなは手をやすめて、ガンのむれをながめました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
そのまま
暫
(
しば
)
らく
詞
(
ことば
)
は
途切
(
とぎ
)
れた。青木さんも
奧
(
おく
)
さんも明るい、
楽
(
たの
)
しげな
表情
(
へうじやう
)
で、
身動
(
みうご
)
きもせずに
考
(
かんが
)
へこんでゐた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
我
(
わ
)
が
住居
(
すまゐ
)
を
出
(
で
)
て
其処等
(
そこら
)
散歩
(
さんぽ
)
をする、……
祠
(
ほこら
)
の
家
(
いへ
)
にはお
浦
(
うら
)
が
居
(
ゐ
)
て
留主
(
るす
)
をして、
我
(
わ
)
がために
燈火
(
ともしび
)
のもとで
針仕事
(
はりしごと
)
でも
為
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
るやうな、つひした
楽
(
たの
)
しい
心地
(
こゝち
)
がする。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
多分
(
たぶん
)
彼等
(
かれら
)
に
取
(
と
)
つては
楽
(
たの
)
しい一
夜
(
や
)
であるべき
筈
(
はず
)
だつたのであらうが
唖
(
おし
)
のやうに
黙
(
だま
)
りこくつた
我々
(
われ/\
)
の
苦
(
にが
)
い
表情
(
へうぜう
)
と
無愛相
(
ぶあいそう
)
な
態度
(
たいど
)
とが、
如何
(
いか
)
に
彼等
(
かれら
)
を
失望
(
しつぼう
)
させたかは、
想像
(
そうぞう
)
に
余
(
あま
)
りあるものであつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
楽
(
たの
)
しみここにあり
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夕飯
(
ゆうはん
)
のあとは、お
祖父
(
じい
)
さん、お
祖母
(
ばあ
)
さん、
少年
(
しょうねん
)
の三
人
(
にん
)
が、いろりのはたで
枯
(
か
)
れ
枝
(
えだ
)
や
松葉
(
まつば
)
をたき、
毎晩
(
まいばん
)
のように
楽
(
たの
)
しくお
話
(
はなし
)
をしました。
おかまの唄
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちお
酒
(
さけ
)
が
出
(
で
)
ますと、みんなお
互
(
たが
)
いに
土器
(
かわらけ
)
のお
杯
(
さかずき
)
をうけたり、さしたり、まるで
人間
(
にんげん
)
のするとおりの、
楽
(
たの
)
しそうなお
酒盛
(
さかも
)
りがはじまりました。
瘤とり
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ニールスは、きのうの
旅
(
たび
)
のために、からだじゅうが
痛
(
いた
)
くてたまりませんでした。ですから、じっと
寝
(
ね
)
ているのが、なによりも
楽
(
たの
)
しく思われました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
精
(
せい
)
があればこそあんなにも
生
(
せい
)
を
楽
(
たの
)
しみ、あんなにも
美
(
うつく
)
しい
姿態
(
すがた
)
を
造
(
つく
)
りて、
限
(
かぎ
)
りなく
子孫
(
しそん
)
を
伝
(
つた
)
えて
行
(
ゆ
)
くのじゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「しかし、いいな。
若
(
も
)
しすべてがそんな
風
(
ふう
)
に
行
(
い
)
つたら、ほんとにどんなに
楽
(
たの
)
しい、どんなに
美
(
うつく
)
しい
生活
(
せいくわつ
)
だか
知
(
し
)
れないな。——一日でもいいから、たつた二日でもいいから……」
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
今
(
いま
)
ではそんな
楽
(
たの
)
しい、うつくしい、
花園
(
はなぞの
)
がないかはり、
前
(
まへ
)
に
橋銭
(
はしせん
)
を
受取
(
うけと
)
る
笊
(
ざる
)
の
置
(
お
)
いてある、この
小
(
ちい
)
さな
窓
(
まど
)
から
風
(
ふう
)
がはりな
猪
(
いぬしゝ
)
だの、
奇躰
(
きたい
)
な
簟
(
きのこ
)
だの、
不思議
(
ふしぎ
)
な
猿
(
さる
)
だの、まだ
其他
(
そのた
)
に
人
(
ひと
)
の
顔
(
かほ
)
をした
鳥
(
とり
)
だの
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
夏
(
なつ
)
のはじめの
時分
(
じぶん
)
には、どんなに、
自分
(
じぶん
)
たちは
楽
(
たの
)
しかったろう。このあたりは、
自分
(
じぶん
)
たちの
朗
(
ほが
)
らかに
歌
(
うた
)
う
唄
(
うた
)
の
声
(
こえ
)
でいっぱいであった。
雪くる前の高原の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
烏
(
からす
)
はどんな
美
(
うつく
)
しい
色
(
いろ
)
に
染
(
そ
)
まったろうと、
楽
(
たの
)
しみにしながら、
急
(
いそ
)
いで
鏡
(
かがみ
)
の
前
(
まえ
)
へ行って
見
(
み
)
ますと、まあ、
驚
(
おどろ
)
きました、
頭
(
あたま
)
からしっぽの
先
(
さき
)
まで
真
(
ま
)
っ
黒々
(
くろぐろ
)
と
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
いたずらをして、しかられても、すぐ
悲
(
かな
)
しみを
忘
(
わす
)
れて、なにを
見
(
み
)
ても
楽
(
たの
)
しく、
美
(
うつく
)
しく、だれ
彼
(
かれ
)
の
差別
(
さべつ
)
なくなつかしかったのであった。
子供は悲しみを知らず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おとうさんはそれから、
鉢
(
はち
)
かつぎの
所
(
ところ
)
へ
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
られて、
大
(
おお
)
ぜいの
孫
(
まご
)
たちを
相手
(
あいて
)
に、
楽
(
たの
)
しく
暮
(
く
)
らすようになりました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ここは、
町
(
まち
)
の
近
(
ちか
)
くにあった、
原
(
はら
)
っぱです。
子供
(
こども
)
たちが、
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
を
楽
(
たの
)
しくボールを
投
(
な
)
げたり
相撲
(
すもう
)
をとったりして
遊
(
あそ
)
んでいました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こういって
為朝
(
ためとも
)
はさっそく
今
(
いま
)
の
楽
(
たの
)
しい
身分
(
みぶん
)
をぽんと
棄
(
す
)
てて、
前
(
まえ
)
に
下
(
くだ
)
って
来
(
き
)
た
時
(
とき
)
と
同様
(
どうよう
)
、
家来
(
けらい
)
も
連
(
つ
)
れずたった
一人
(
ひとり
)
でひょっこり
都
(
みやこ
)
へ
帰
(
かえ
)
って行こうとしました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
春
(
はる
)
の
風
(
かぜ
)
は、
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れた
空
(
そら
)
を
渡
(
わた
)
っていました。そして
木々
(
きぎ
)
の
小枝
(
こえだ
)
は、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて、なにか
楽
(
たの
)
しそうに
小唄
(
こうた
)
をうたっていたのです。
さまざまな生い立ち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
うん、なかなか
重
(
おも
)
いので
骨
(
ほね
)
が
折
(
お
)
れたよ。だがこれですぐ
食
(
た
)
べては、
楽
(
たの
)
しみがなくなっておもしろくないなあ。
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「これから、
私
(
わたし
)
たちが、
楽
(
たの
)
しく
遊
(
あそ
)
んで、
人間
(
にんげん
)
をうらやましがらせてやるのだ。」と、
星
(
ほし
)
たちが、
話
(
はな
)
しているように
思
(
おも
)
われたのです。
街の幸福
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
楽
常用漢字
小2
部首:⽊
13画
“楽”を含む語句
安楽椅子
道楽
神楽
快楽
音楽
伯楽
管絃楽
安楽
歓楽
楽園
娯楽
設楽
道楽者
楽欲
神楽岡
邑楽
雅楽寮
倶楽部
独楽
楽器
...