三歳みとせ)” の例文
一歳ひととせか、二歳ふたとせか、三歳みとせの後か、明さんは、またも国々をめぐり、廻って、唄は聞かずに、この里へ廻って来て、空家なつかし、と思いましょう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一四九りようして太虚みそらのぼり、地中ちちゆうをわすれたるならずや。秀吉竜と化したれども一五〇蛟蜃かうしんたぐひなり。一五一蛟蜃の竜と化したるは、寿いのちわづかに三歳みとせを過ぎずと。これもはた後なからんか。
その恋中のたのしみを添へて、三歳みとせうさはらせしもこの酒ならずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
指をかゞなふればあまり三歳みとせに及びて秋も暮れたり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
三歳みとせのち、乳母はみまかり
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
すでに三歳みとせを過ぎにけり
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)