“みッつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三歳50.0%
三個23.1%
三枚11.5%
三才3.8%
三百両3.8%
三羽3.8%
三頭3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時、額から垂々たらたらと血が流れたが、それには構わないで、ほとんど本能的に、胸へ抱いた年弱の三歳みッつの子を両手で抱えた。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
少し上流の方へつたわって行くと、向う左へ切れた、畝道あぜみちの出口へ、おなじものが、ふらふらと歩行あるいて来て、三個みッつになった。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明後日が初酉の十一月八日、今年はやや温暖あたたかく小袖を三枚みッつ重襲かさねるほどにもないが、夜がけてはさすがに初冬の寒気さむさが感じられる。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その時分、三才みッつだった健坊と云うのが、梅雨あけ頃からせきが出て、塩梅あんばいが悪いんで、大した容体でもないが、海岸へ転地がい、場所は、と云って此地ここを、その主治医が指定したというもんです。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
碌々気休め一つ云いまへんが、あの客を取留とりとめれば三百両みッつ四百両よッつの才覚は出来ますから、そうしてお金を拵え、三百両みッつだけ主に上げるから、身の立つようにして呉んなまし
後の烏、この時、三羽みッつとも無言にて近づき、手伝うさまにて、二脚のズック製、おなじ組立ての床几しょうぎを卓子の差向いに置く。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
れれば、ものよ、何がそれを、ひどいとも、いとしいとも、不便ふびんなとも思わず。——一ツでもつなげる生命いのちを、二羽も三頭みッつも、飽くまでめさる。また食おうとさしゃる。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)