“三頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんず33.3%
みとう27.8%
みつ11.1%
みつがしら11.1%
さんとう5.6%
さんびき5.6%
みッつ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牢役人は、彼をひき出すと、馬の三頭さんず——尻の方におもてを向けさせて、荷駄鞍にだぐらにしばりつけ、刑場へ連れ出した。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三頭みとう、雲取、大洞谷、上越界の山々、夫から夫へと目を走らせて、飴の絶間に話をしては、また新らしく頬張りながら目を走らせる。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ひとつでない、ふたつでもない。三頭みつ四頭よつ一齊いつせいてるのは、ちやう前途ゆくて濱際はまぎはに、また人家じんかが七八けん浴場よくぢやう荒物屋あらものやなど一廓ひとくるわになつてそのあたり。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼は瞳を凝らして三頭みつがしらから鋩子先ぼうしさき、物打ち、かさね、まちと上下に見直してみたが、見れば見るほど、青江、それも為次ためつぐどころの比較的あたらしい作とし観じられない。
寛永相合傘 (新字新仮名) / 林不忘(著)
たちま山岳さんがく鳴動めいどうし、黒烟こくゑん朦朧もうろう立昇たちのぼる、その黒烟こくゑん絶間たえまながめると、猛狒ゴリラ三頭さんとうとも微塵みじんになつてくだんだ、獅子しゝ大半たいはん打斃うちたをれた、途端とたん水兵すいへい
ところで……あかき、青き、また黄なる魚貝ぎょばいを手に手に、海豚いるか三頭さんびき、渋柿をぶら提げたような恰好かっこうで、からかさの辻から紅屋の店へ入ったが、私は法然頭の老主人をはじめ、店に居る人たちの外に、別に
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
れれば、ものよ、何がそれを、ひどいとも、いとしいとも、不便ふびんなとも思わず。——一ツでもつなげる生命いのちを、二羽も三頭みッつも、飽くまでめさる。また食おうとさしゃる。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)