“乳汁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちち30.8%
ちゝ30.8%
ちしる15.4%
にゅうじゅう15.4%
チシル7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
、殊に笑うべきは、天主教のアキレスとネレウス二尊者の頭顱されこうべ各五箇ずつ保存恭拝され、欧州諸寺に聖母マドンナ乳汁ちち
かうして乳汁ちゝの洗眼が行はれた。それがどれ程の間続けられたか、ほんの一二秒位のことのやうでもあつたしまた大変長いことのやうにも感ぜられた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
汝はドメニカに育てられ、「ジエスヰタ」派の學校に人となりて、その血中には山羊やぎ乳汁ちしる雜れり。されば汝は臆病なりといひき。
人間も初めのうちはやはり地から生まれ、そうして地の細孔から滲出しんしゅつする乳汁にゅうじゅうによって養われていた。
ルクレチウスと科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
オモ乳汁チシルや貝殻がやけどを癒したのは、まじなひに籠りさうだが、実は、正当な薬物療法で、クシを其最いやちこな効果を持つもの、と考へてゐた、くする(くす——くし)と言ふ行ひであつたと思ふ。
まじなひの一方面 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)