“母御”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ははご55.6%
はゝご22.2%
かさま5.6%
おやご5.6%
ははおや5.6%
はヽご5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「父親の官兵衛よりは眉目みめい。母御ははごに似たと見ゆる。気性もしっかり者らしい。良い和子わこだ。なかなか良いところがある」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四人にあまるお子たちの母御はゝごでいらっしゃいましたけれども、根がおうつくしいおかたのうえに、ついぞいまゝでは苦労という苦労もなされず
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「さあ、病気が病気じゃから、よく行けばええがの、武どん——医師おいしゃの話じゃったが、浪どんの母御かさまも、やっぱい肺病でくなッてじゃないかの?」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
それにあなたの母御おやご様は、まましい中のあなた様を、この上もないお憎しみ。死なふとまでの御覚悟も、どふやらそんな御事からと、あの晩深井様からあらましは、承つてをりまする。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
私は弟が生れると、たちまち母御ははおやの愛を専有できなくなつた。それが憎くらしかつた。
神童の死 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「さいなあ、おつる母御はヽごは、その手紙てがみをおつるふところからとりだしてみながらよみながらおなきやつたといのう」
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)