“六歳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むっつ31.8%
むつつ22.7%
むつ18.2%
むとせ9.1%
むッつ9.1%
ろくさい4.5%
むツつ2.3%
むつゝ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すこし大人しくなったかと思うと、六歳むっつの乙若は歩きながら居眠っていた。それをまして促すと、もう歩くのは嫌だと云う。何とさとしても
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ルウヴルの美術館でリユブラン夫人のいた自画像の前に立つてもその抱いて居る娘が、自分の六歳むつつになる娘の七瀬なゝせに似て居るので思はず目がうるむ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
二本榎にほんえのきに朝夕の烟も細き一かまどあり、主人あるじは八百屋にして、かつぎうりをいとなみとす、そが妻との間に三五ばかりなる娘ひとりと、六歳むつになりたる小児とあり
鬼心非鬼心:(実聞) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
詳しく申せば長い物語で、それももう六歳むとせほど昔のことでござりまするが、そもそもの事の起こりは、あの美男相撲と評判の江戸錦様がもとでござります。
膝にすがって六歳むッつばかりの男の子が、指をくわえながら往来をきょろきょろとながめる背後うしろに、母親のそのせなもたれかかって、四歳よッつぐらいなのがもう一人。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
近所きんじよには、六歳ろくさいかにをとこで、恐怖きようふあまくるつて、八疊はちでふ二間ふたまを、たてともはずよこともはず、くる/\駈𢌞かけまはつてまらないのがあるといた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
六歳むツつか……吾家うち子供ばうは、袴着はかまぎ祝日いはひ今日けふ賓客きやくんで、八百膳やほぜん料理れうり御馳走ごちそうしたが、ヤアれが忌嫌いやだのこれ忌嫌いやだのと、我意だだばかりふのに、わづ六歳むツつでありながら親孝行おやかうかう
わし六歳むつゝぐらゐの時やつたなア、死んだおばんの先に立つて、あのお多福人形の前まで走つて来ると、堅いものにガチンとどたま(頭の事)打付ぶつけて、痛いの痛うなかつたのて。
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)