“二本榎”の読み方と例文
読み方割合
にほんえのき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして、もっとも危険区域とされた三田の藩州附近、伊皿子いさらご二本榎にほんえのき、猿町、白金辺を持場として割当てられたのが荘内藩であります。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
二本榎にほんえのきに朝夕の烟も細き一かまどあり、主人あるじは八百屋にして、かつぎうりをいとなみとす、そが妻との間に三五ばかりなる娘ひとりと、六歳むつになりたる小児とあり
鬼心非鬼心:(実聞) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
その辺の寺々よりかね木魚もくぎょの音しきりに聞え、街道筋とも覚しき処を、百姓ども高声に話しながら、野菜を積み候荷車をき行くさま、これにてようや二本榎にほんえのきより伊皿子辺いさらごへんへ来かゝり候事と
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)