傷我けが)” の例文
「どうしてまた、さういふひどい傷我けがなんかしたんだらう。あのよく窓から赤いハンケチを振つたりした、一寸雀斑そばかすのある女だらう?」
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
それよりも、こんな拙らない傷我けがをしたのが、どうせ後には母たちに知れずにはゐないのだといふ事が何よりも心を痛めた。この傷は直つても跡が附くに極つてゐる。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)