泣虫小僧なきむしこぞう
閻魔蟋蟀が二匹、重なるようにして這いまわっている。 啓吉は、草の繁った小暗いところまで行って、離れたまま対峙している蟋蟀たちの容子をじいっと見ていた。小さい雄が触角を伸ばして、太った雌の胴体に触れると、すぐ尻を向けて、りいりい……と優しく羽 …
作品に特徴的な語句
美味びみ 外見よそみ 合点うなず さす れん くす しん 甲斐がい から わか あつ あから てつ にお 一寸ちょっと 一途いちず 不図ふと 他人ひと 億劫おっくう もた 動悸どうき 口惜くや 吃驚びっくり きさき 呑気のんき 周章あわ おし しゃべ 図々ずうずう 土産みやげ 土砂どしゃ 大鼾おおいびき ねえ 容子ようす 対峙たいじ はた 悄気しょげ 悪戯いたずら おどろ ふところ 手摺てすり 手攫てづか 抽斗ひきだし 拭布ふきん すく 提灯ちょうちん 早稲わせ 晩稲おくて ふくろう さわら 檜葉ひば ゆが 汚点しみ くつ 洋袴ズボン 流石さすが 溝板どぶいた すす 牡蠣かき 瓦斯ガス 生毛うぶげ こぶ 瘰癧るいれき 百合ゆり 相良さがら にら 矢庭やにわ 稲荷いなり しま 繻子しゅす 美味うま 耳朶みみたぶ へそ いじ 若布わかめ いばら 草疲くたび 草臥くたび 莫迦ばか 蒟蒻こんにゃく 蕎麦そば 薔薇ばら とう 虎徹こてつ 蝙蝠こうもり 蟋蟀こおろぎ えり 衿足えりあし たもと 袈裟けさ