“早稲”のいろいろな読み方と例文
旧字:早稻
読み方割合
わせ90.9%
ワセ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋のたもと敷島しきしまを買って、遊園地の方へほつりほつりと私たちは歩いてゆく。雨はあがりかけて日の光は微かに道端の早稲わせの穂にさしかけて来る。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
早く実の出来る稲は早稲わせではないか、それに田が附いて居るからわせだなのだ、私は最初にふと誤つた読癖よみぐせを附けてしまつて誤りを知らずに居たので。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
伊勢の神宮に早稲ワセ走穂ハツホを奉る祭りであると考へられて居る。天子様の新嘗に先立つて行はれる。此より前の六月と十二月とにも同様な行事が行はれる。神今食といふのが其である。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
鳰鳥ニホドリの葛飾早稲ワセニヘすとも、そのカナしきを、に立てめやも(同)
稲むらの蔭にて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)