“わせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワセ
語句割合
早稲76.9%
早生11.5%
早稻7.7%
早種3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
早く実の出来る稲は早稲わせではないか、それに田が附いて居るからわせだなのだ、私は最初にふと誤つた読癖よみぐせを附けてしまつて誤りを知らずに居たので。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
最早早生わせ陸稲おかぼも蒔かねばならぬ。何かと云う内、胡瓜きゅうり南瓜とうなす甘藷さつま茄子なすも植えねばならぬ。ひえきびの秋作も蒔かねばならぬ。月の中旬には最早大麦おおむぎが色づきはじめる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
裏の欅山けやきやまもすつかり黄葉して秋もいよ/\更けましたが、ものの哀れは一入ひとしほ吾が家にのみあつまつてゐるやうに感じられます。早稻わせはとつくに刈られて今頃は晩稻おくての收穫時で田圃たんぼは賑つてゐます。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
「早いどころか、これは晩種おくでございます。早種わせは正月から出始めます。寒の中でもあの通り石垣に日が当りますから苺は石の温気うんきを夏だと思って途轍とてつもない時に熟します」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)