“うじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウジ
語句割合
45.7%
43.1%
宇治7.8%
兎道0.9%
0.4%
0.4%
菟道0.4%
0.4%
螂蛆0.4%
蠕虫0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うじの発生地となっているということを聞いたのはもう大分以前のことであったが、真黒な焼跡は今も陰々と人を脅かすようであった。
廃墟から (新字新仮名) / 原民喜(著)
「やりやがる」とか、「待ってくんねえ」とかいうような言葉が、主膳の口から時々ころがり出すのは、うじより育ちのせいでしょう。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
王子おうじ宇治うじ柴舟しばぶねのしばし目を流すべき島山しまやまもなく護国寺ごこくじ吉野よしのに似て一目ひとめ千本の雪のあけぼの思ひやらるゝにやここながれなくて口惜くちおし。
英国にも兎径ヘヤー・パスという村や野が数あり兎が群れてその辺を通ったからこの名を生じた。兎の通路は熟兎のよりも一層判然はっきりするという事だが、わが邦の兎道うじなどいう地名もこのような起因かも知れぬ。
ものうじがほにたゆたひつ、まよひつ、やが
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
昔は公民にはみなうじがありました。そこで一切の公民を総称して百姓といったのですが、その公民はただちにみな農民でありましたから、ついには農民をただちに百姓と呼ぶことになったのです。
わが国の昔にも、応神おうじん天皇が兄皇子の大鷦鷯おおささぎきみをさしおいて、末皇子の菟道うじきみを皇太子とお定めになりました。
日を経て悪臭数里に漂ひ人の初てこれを知るや、死屍既に腐爛して性の陰陽を弁ぜず、眼球頭髪倶に脱落してうじ雲集せしといふ。当世の才子佳人これを伝唱して以て絶代の佳話となす。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
先祖傳來の糠味噌樽へ螂蛆うじと一處にかきまぜたる茄子大根の新漬は如何。皆是人の耳目鼻口に慣るゝと慣れざるとに由て然るのみ。慣れたる物を善といひ、慣れざる物を惡しといふ。
肉食之説 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
蠕虫うじ、バクテリヤ、泥と人
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)