“宇治”の読み方と例文
読み方割合
うじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宇治うじに着いたのが夜の九時。万碧楼まんぺきろう菊屋に往って、川沿いの座敷に導かれた。近水楼台先得月、と中井桜洲山人のがくがかゝって居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
王子おうじ宇治うじ柴舟しばぶねのしばし目を流すべき島山しまやまもなく護国寺ごこくじ吉野よしのに似て一目ひとめ千本の雪のあけぼの思ひやらるゝにやここながれなくて口惜くちおし。
かねて旧師宮川寛斎みやがわかんさいが伊勢宇治うじ館太夫方かんだゆうかたの長屋で客死したとの通知を受けていたので、その墓参を兼ねての思い立ちであった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)