“蝗(いなむし)” の例文
するとほかの盗人たちも、てんでに太刀を鞘におさめて、まるで蝗(いなむし)か何かのように、四方から平太夫へ躍りかかりました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いとも三三一験(げん)なる法師にて、凡(およ)そ三三二疫病(えやみ)、妖災(もののけ)、蝗(いなむし)などをもよく祈るよしにて、此の郷(さと)の人は貴(たふと)みあへり。此の法師三三三請(むか)へてんとて、あわただしく三三四呼びつげるに、漸(やや)して来りぬ。
おかげで井戸の水が腥(なまぐさ)い血潮に変ったものもございますし、持(も)ち田(だ)の稲を一夜(いちや)の中に蝗(いなむし)が食ってしまったものもございますが、あの白朱社(はくしゅしゃ)の巫女(みこ)などは、摩利信乃法師を祈り殺そうとした応報で
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)