“追剥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいはぎ64.8%
おひはぎ16.5%
おいは15.4%
おいおどし1.1%
おいはが1.1%
をーるどあっぷ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
加之おまけみちが悪い。雪融ゆきどけの時などには、夜は迂濶うっかり歩けない位であった。しかし今日こんにちのように追剥おいはぎ出歯亀でばかめの噂などは甚だ稀であった。
思い出草 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
張旅人の懷中くわいちう胴亂どうらんに目を掛けて追剥おひはぎ強盜がうたうを爲んとするいのちらずめ己をたれとか思ふ東海道五十三次おとに聞えて隱れのない題目講だいもくかう講頭かうかしら水田屋藤八を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「野郎。——よくもおれの名をかたって、しかもおれの故郷で、追剥おいはぎなどしていやがったな。さあ、偽名代かたりだいを支払え、真物ほんもののおれ様へ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
追剥おいおどしもいいけれど、殺すぶにはあるめえによ。わちきア見ていて総毛立ちいした。殺生なひとでありんすねえ。……それでどれほど儲けなんしたえ?
村井長庵記名の傘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
むかしこの猿ヶ馬場には、渾名あだな熊坂くまさかと言った大猿があって、通行の旅人を追剥おいはがし、石動いするぎの里へ出て、刀のつば小豆餅あずきもちを買ったとある、と雪の炉端ろばたで話がつもる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
医師はこの街道筋が追剥をーるどあっぷの巣窟だったと云う事実を思い出したのに違いない。
薔薇の女 (新字新仮名) / 渡辺温(著)