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『薔薇の女』
ふりがな文庫
『
薔薇の女
(
ばらのおんな
)
』
馬車はヴェラクルスへ向けて疾っていた。お客は私と商人のパリロ氏と牧場主のラメツ氏と医師のフェリラ氏とそしてその他に全く得体の知れぬ二人連れの男女が乗っていた。男は鍔広帽子を眼深にかぶり上衣の襟を深く立てて、女は長い睫毛の真黒な眼だけを残して …
著者
渡辺温
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「時事新報」1927(昭和2)年4月17日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
疾
(
はし
)
被衣
(
かっぱ
)
追剥
(
をーるどあっぷ
)
外
(
そ
)
駈
(
はし
)
彼
(
あ
)
此
(
こ
)
髪
(
ぐし
)
鍔広
(
つばひろ
)
縊
(
くび
)
彼奴
(
きゃつ
)
周章
(
あわて
)
忽
(
たちま
)
乍
(
なが
)
碌
(
ろく
)
商人
(
あきんど
)
莫迦
(
ばか
)
蔵
(
しま
)
却々
(
なかなか
)
剽悍
(
ひょうかん
)
到頭
(
とうとう
)
倉皇
(
そうこう
)