“出歯亀”の読み方と例文
読み方割合
でばかめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
加之おまけみちが悪い。雪融ゆきどけの時などには、夜は迂濶うっかり歩けない位であった。しかし今日こんにちのように追剥おいはぎ出歯亀でばかめの噂などは甚だ稀であった。
思い出草 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そのうちに出歯亀でばかめ事件というのが現われた。出歯亀という職人が不断女湯を覗く癖があって、あるとき湯から帰る女の跡を附けて行って、暴行を加えたのである。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この天井裏ののぞき穴は、よく出歯亀でばかめ心理にとらわれた小使や、又は好奇心に駆られた新聞記者なぞがコッソリと屍体解剖を覗く処で御座いますが、よほど古くから在るものと見えまして
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)