“熊坂”の読み方と例文
読み方割合
くまさか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔は、川柳せんりゅうに、熊坂くまさかすねのあたりで、みいん、みいん。で、すすきすそには、蟋蟀こおろぎが鳴くばかり、幼児おなさごの目には鬼神きじんのお松だ。
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昔、唐の盗跖とうせきや、我が朝の熊坂くまさか袴垂はかまだれなんど、いずれも聖人君子であろうぞ! ワッハッハッ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
むかしこの猿ヶ馬場には、渾名あだな熊坂くまさかと言った大猿があって、通行の旅人を追剥おいはがし、石動いするぎの里へ出て、刀のつば小豆餅あずきもちを買ったとある、と雪の炉端ろばたで話がつもる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)