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追剥
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おひはぎ
ふりがな文庫
“
追剥
(
おひはぎ
)” の例文
張旅人の
懷中
(
くわいちう
)
胴亂
(
どうらん
)
に目を掛けて
追剥
(
おひはぎ
)
強盜
(
がうたう
)
を爲んとする
命
(
いのち
)
知
(
し
)
らずめ己を
誰
(
たれ
)
とか思ふ東海道五十三次
音
(
おと
)
に聞えて隱れのない
題目講
(
だいもくかう
)
の
講頭
(
かうかしら
)
水田屋藤八を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
鳥右ヱ門は、坊主と
乞食
(
こじき
)
だけはして見る気がありませんでした。ああいふものになるよりは、
追剥
(
おひはぎ
)
になつた方がましだ、などと考へてをりました。
鳥右ヱ門諸国をめぐる
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
「私は養仙寺前の竹原屋まで用事を頼まれて參りましたが、あんまり遲くなつて、泊めて頂きました。此節は辻斬や
追剥
(
おひはぎ
)
が出て、此邊は物騷でございます」
銭形平次捕物控:169 櫛の文字
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
直
(
すぐ
)
に
風呂敷
(
ふろしき
)
の結び目がずつと
抜
(
ぬ
)
けてしまつて、
後
(
うしろ
)
へ荷物を
投
(
はふ
)
り出し、
直
(
すぐ
)
と
匕首
(
あひくち
)
を
抜
(
ぬ
)
いて
追剥
(
おひはぎ
)
と
闘
(
たゝか
)
ふくらゐでなければ、
迚
(
とて
)
も
薬屋
(
くすりや
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ、
私
(
わたし
)
が
行
(
ゆ
)
けば大丈夫でございます
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
農夫
(
ひやくしやう
)
といふものは、どんな時にでも、どんな所へでもよく通りかゝるもので、基督がお説教をしたがつてる時にも、
追剥
(
おひはぎ
)
が物を欲しがつてる所にも
得
(
え
)
て
農夫
(
ひやくしやう
)
がそこへ通り合はせる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
此
(
こ
)
の
兒
(
じ
)
、
最
(
もつとも
)
少
(
いとけ
)
なしと
雖
(
いへど
)
も、
後
(
のち
)
に
自
(
おのづ
)
から
設得
(
まうけえ
)
んと。
果
(
はた
)
せる
哉
(
かな
)
、
長
(
ひとと
)
なりて
荊州
(
けいしう
)
の
刺史
(
しし
)
となるや、
潛
(
ひそか
)
に
海船
(
かいせん
)
を
操
(
あやつ
)
り、
海
(
うみ
)
を
行
(
ゆ
)
く
商賈
(
しやうこ
)
の
財寶
(
ざいはう
)
を
追剥
(
おひはぎ
)
して、
富
(
とみ
)
を
致
(
いた
)
すこと
算
(
さん
)
なし。
後
(
のち
)
に
衞尉
(
ゑいゐ
)
に
拜
(
はい
)
す。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「あの三つの人物の中では、私は最後のあなたが好きなのでございますよ。あゝあなたがもう五六年も前に生れてゐらしたのだつたら、さぞ立派な紳士
追剥
(
おひはぎ
)
におなりだつたでせうに!」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
追剥
(
おひはぎ
)
を弟子に剃りけり秋の旅
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
「我が
影
(
かげ
)
の我を
追
(
おひ
)
けり
冬
(
ふゆ
)
の
月
(
つき
)
」と人之を
疑
(
うたが
)
ふ時は
柳
(
やなぎ
)
の
掛
(
かゝ
)
り
紙鳶
(
たこ
)
も
幽靈
(
いうれい
)
かと
思
(
おもひ
)
石地藏
(
いしぢざう
)
も
追剥
(
おひはぎ
)
かと
驚
(
おどろ
)
くが
如
(
ごと
)
し然ば大橋文右衞門の女房お政は
夫
(
をつと
)
の身の上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「驚いたね、親分。お舟でなくお袖でなく、勘三郎でなきや、——流しの
追剥
(
おひはぎ
)
か、氣違ひぢやありませんか」
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
山の中は歩きつけて
居
(
を
)
ります、
又
(
また
)
私
(
わたし
)
は力がありますから、
途中
(
とちう
)
で
追剥
(
おひはぎ
)
が五人や六人出ても大丈夫でございます、
富山
(
とやま
)
の
薬屋
(
くすりや
)
は
風呂敷
(
ふろしき
)
を前で
本当
(
ほんたう
)
に結んでは
居
(
を
)
りませぬ、
追剥
(
おひはぎ
)
にでも
逢
(
あ
)
ふと
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
追剥
(
おひはぎ
)
のやうだな。」
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夜鷹と
追剥
(
おひはぎ
)
と辻斬を名物にした柳原は、遠い町家に五日月が落ちて、地獄の底を行くやうな無氣味さです。
銭形平次捕物控:126 辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
首尾よく欺むき文藏方にて金千百八十兩
盜
(
ぬす
)
み取しかば仁左衞門は三吉
小猿
(
こざる
)
に向ひ
斯樣
(
かやう
)
に仕合よく
行
(
ゆき
)
し
智嚢
(
ちなう
)
古の
諸葛孔明
(
しよかつこうめい
)
我朝の楠
正成
(
まさしげ
)
も及ぶまじとは云ふものゝ是まで
夜盜
(
よたう
)
追剥
(
おひはぎ
)
人殺し等の數擧て算へ難し此上盜賊を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この前に月見團子を飾つて遲くまでワイワイ騷いで寢たが、翌る朝起きて見ると、屏風がこの通り剥がされてあつたといふわけさ。屏風が
追剥
(
おひはぎ
)
に逢つたといふのは前代未聞だ
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いえ、これつきりぢや唯の
追剥
(
おひはぎ
)
で、一席辯ずる程のこともありませんが、後で死骸を調べて見ると、鐵の野郎の懷中に、小判で十兩といふ大金があつたんだから話の種でせう」
銭形平次捕物控:167 毒酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
蒲原
(
かんばら
)
の酒屋に押込が入つて、賣溜を奪つて逃げ、七月二十八日は
小夜
(
さよ
)
の中山で
追剥
(
おひはぎ
)
が旅人を脅かし、九月十七日には飛んで
鈴鹿峠
(
すゞかたうげ
)
で大阪の町人夫妻が殺されて大金を取られ、十月七日は
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「それぢや
追剥
(
おひはぎ
)
ぢやないか。辻斬よりも尚ほ惡い」
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
追
常用漢字
小3
部首:⾡
9画
剥
部首:⼑
10画
“追剥”で始まる語句
追剥ぎ
追剥稼
追剥強盗