“こほろぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コホロギ
語句割合
蟋蟀75.0%
13.6%
促織2.3%
竈馬2.3%
2.3%
螽斯2.3%
螽蟖2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仕打は蟷螂かまきりのやうな顔のつぽけな俳優やくしやだなと思つた。俳優やくしやはまた蟋蟀こほろぎのやうな色の黒い仕打だなと思つた。仕打はとうと切り出した。
鬼怒川きぬがは土手どて繁茂はんもしたしのまつはつてみじか鴨跖草つゆぐさからくきからどろまみれてながらなほ生命せいめいたもちつゝ日毎ひごとあはれげなはなをつけた。こほろぎ滅入めいやうかげいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
蟋蟀きり/″\す促織こほろぎか定かならず。多年東京にて聞馴れしこほろぎとは其の鳴き方少しく異るところあり。
荷風戦後日歴 第一 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
垣根かきねの朝顔やう/\小さく咲きて、昨日今日がくれに一花ひとはなみゆるも、そのはじめの事おもはれて哀れなるに、松虫すゞ虫いつしかなきよわりて、朝日まちとりて竈馬こほろぎ果敢はかなげに声する、小溝こみぞはし
あきあはせ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しか刈萱かるかやみのいつしかにつゆしげく、芭蕉ばせをそゝ夜半よはあめ、やがてれてくもしろく、芙蓉ふようひるこほろぎときるとしもあらずやなぎなゝめすだれおどろかせば、夏痩なつやせにうつくしきが、轉寢うたゝねゆめよりめて
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
螽斯こほろぎ螽斯こほろぎ
(旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
夕顏の宿やどに寢て、はしぢかにきこえてくる、物賣りの聲や、町人の話聲や、夜明けに隣家の下僕が嚔をするのや、唐臼からうすの音がとどろいてくるのや、螽蟖こほろぎが枕上ちかく飛んでくるのを見るあたりの
夏の夜 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)