“きり/″\す”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蟋蟀80.0%
螽蟖20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風呂に入り乍ら蟋蟀きり/″\すを聴くなんて、成程なるほど寺らしい趣味だと思つたねえ。今迄の下宿とは全然まるで様子が違ふ——まあ僕は自分のうちへでも帰つたやうな心地こゝろもちがしたよ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
蟋蟀きり/″\す促織こほろぎか定かならず。多年東京にて聞馴れしこほろぎとは其の鳴き方少しく異るところあり。
荷風戦後日歴 第一 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
蛇、蜥蜴とかげ螽蟖きり/″\す、そんなものが、偶然に出來た塵塚を棲家にして、夏盛んに繁殖する。葱の白根を餌にして、天南はよく螽蟖を釣らうとしたが、時折り蛇に驚かされて、逃げ戻つて來たこともある。
ごりがん (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)