“鴨跖草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つゆくさ33.3%
つゆぐさ33.3%
あふせきさう11.1%
おうせきそう11.1%
つきくさ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鴨跖草つゆくさに冷やき雨ふるこのあした夕刊と朝刊と濡れてとどきぬ
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
鬼怒川きぬがは土手どて繁茂はんもしたしのまつはつてみじか鴨跖草つゆぐさからくきからどろまみれてながらなほ生命せいめいたもちつゝ日毎ひごとあはれげなはなをつけた。こほろぎ滅入めいやうかげいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
宿題は「園中秋草花盛開」で、蘭軒は五絶の体を以て、紫苑、秋海棠、葒児こうじ鴨跖草あふせきさう玉簪花ぎよくさんくわ地楡ちゆ沙参さじん野菊やきく秋葵しうきの諸花を詠じた。席上課題は「柬友人約中秋飲」で、蘭軒に七絶一があつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
螢草ほたるぐさ鴨跖草おうせきそうなぞ云って、草姿そうしは見るに足らず、唯二弁よりる花は、全き花と云うよりも、いたずら子にむしられたあまりの花の断片か
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
自分などは子供の時に、鴨跖草つきくさ即ち「つゆくさ」を、蛍草ほたるぐさともギイスグサとも呼んでいた。ギイスはきりぎりす、螽斯ぎす、はた織虫のことであり、蛍草の名は東京でも知られている。